2024.7.18

そんな家族なら捨てちゃえば?
SWAY

  • 劇団EXILE FC対象
  • 一部フリー
SWAY出演のドラマ『そんな家族なら捨てちゃえば?』(関テレ)が7月18日(木)からスタートする。今作は“家中に貼られたテープを超えてはいけない”という謎の家庭内ルールに縛られた主人公家族を含め、3つの家族の“カオス”を描く異色の人間ドラマ。SWAY演じる高校教師・荻野にもかなり特殊な“裏設定”があるのだが、本人は「迷わずOK、むしろチャレンジできることがうれしかった」という。さらにドラマ撮影後はDOBERMAN INFINITYのツアーも控えており超タイトなスケジュールのなか、驚異の切り替え力&集中力で乗り切ったとのこと。そのパワーはどこから生まれるのか。どんなときも「NGなし、NOと言わない」というSWAYの人間力に迫った。

ドラマ『そんな家族なら捨てちゃえば?』の原作はSNSを中心に人気となったコミック作品。今作でSWAYさんは主人公・篠谷一花が通う高校の担当教師・荻野慎也を演じていますが、オファーをもらったときはどう思いましたか?


オファーをもらってから原作の漫画を読んだのですが、荻野は先生であると同時に一花のお母さんとも関わりがあるんです。しかも、ここでは言えないけど、ドラマサイドから「大丈夫ですか」って聞かれるぐらいのぶっ飛んだ秘密もあって、そこもおもしろいなと。僕は常に役者としても人生においてもNGがなくNOと言わない、きたものは全部YESでやると決めているので、今回も迷わずOKさせてもらいました。

「NGがなく、NOと言わない」って守りに入らず、すべてを受け入れるってことですよね? 怖くはないですか?


守りに入って成り立つならいいですけど、この仕事はそうはならないので、むしろ守りに入るほうが怖いです。あと音楽活動は自分発信ですけど、役者さんは自分にハマる役をいただけないと成立しないじゃないですか。だったらどんな役でもうれしいし、どんどんチャレンジしていかないとステップアップもできないですよね。

今回も初の教師役ということでまさにチャレンジングな役。どのように「荻野」を作っていったのですか?


今回は監督が原作の荻野先生というより、僕の性格や見た目に役を寄せてくれまして。「SWAYという形に合う爽やかで元気な先生でいいですよ」って言われたので、自分の中で「こんな先生がいたらいいな」っていうキャラクターを演じさせてもらいました。ただ、この役はさっきも言ったとおり先生としてより、その裏にある秘密の部分の割合が大きい。ですから、そっちの役作りは自分なりにいろいろ準備してアイデアを持っていったんですけど、現場に入るとまた変わりますからね。監督と話し合いながら、決めていったって感じです。

そう聞くと、ますます“裏の顔”が楽しみです。


おもしろいと思いますよ。漫画が話題になったのもわかるし、でも、ドラマは漫画とは違うオリジナルストーリーの部分もあるので、原作を読んだ方にも楽しんでもらえると思います。

現場の雰囲気はどんな感じでしたか?


皆さん、すごく明るかったです。でも役者1本でやられている方たちばかりなので、僕はあまりはっちゃけないというか。「皆さんの聖地にお邪魔しています」って感覚でやっていました。あとぶっ飛んだ役なので、ちゃんとぶっ飛ぶためにあえて周りと深く関わらないようにしていた部分もありまして。

どういうことですか?


今回みたいに変な役は、みんなと仲良くなっちゃうといざ「スタート」ってなったときに、どこかで躊躇してしまってぶっ飛びにくくなる気がしたんです。そこで鈍ったら嫌なので「こいつ変なやつ」って思われてもいいやって、振り切った状態にしておきたかったんです。

役者さんの中には本番寸前までケラケラ笑って、スタートがかかった瞬間、号泣できる人もいるらしいですが。SWAYさんはカメラが回る前から役作りが始まっているタイプなんですね。


そうかもしれない。「今日はこのシーンを撮るから、こういう音楽は聴かない」とか決めておくこともめっちゃあって。自分の中では朝、起きた瞬間から(役の)準備が始まっているので、集中力が途切れないよう、携帯とかもあまり見ないようにしています。

そこまで準備万端だと家族がいたりとか周りの環境も気になりませんか?


それはまったくないです。どこにいても自分に入り込んで集中できるタイプなので家では頭の中で脳内練習しているし、それを外には出さない。だから周りに誰がいようが、どんな環境だろうが気にならないです。

すごい集中力と切り替え力。昔から、そんな感じですか?


いろいろな活動を並行してやっているうちにこうなりました。ドラマ撮影中もすごく忙しくて、クランクアップの1週間後に(DOBERMAN INFINITYの)ツアーを控えていたんですけど、ドラマをやっているときは絶対に歌詞を覚えないようにしていまして。当時はライヴのリハーサルも始まっていたので、歌詞が全然入っていないのは本当にヤバかったんですけど(笑)、目の前の仕事以外のことは、それが終わるまで絶対考えない。そこが切り替えのコツというか、実はドラマとツアーのほかにDリーグのMCもあって、本当にいろんな仕事が重なっていたので、自然とそういう切り替えができたんだと思います。ただ、そのためには確かに集中力が必要。僕、集中し出すと止まらないところがあって、何かを始めるとトイレも行かない。気付いたら何時間も飲まず食わずで朝になっていることもよくあるけど、ショートスリーパーだから寝ないでも平気なんですよね。

それは特異体質かもしれないです(笑)。


意識したことないけど、分析したらそうですね。僕の場合、自分で撒いてしまった種がいろんなところで咲いてしまい、それをいっぺんにやらなきゃいけないから、こういう体質になったんです。ま、でも、トイレも行かないのはさすがに家族とかにびっくりされますけど(笑)。

ちなみに、SWAYさんの家族には今回のドラマのような家庭内ルール、今作では「家中に貼られたテープを超えてはいけない」という謎のルールですが、そういった独自の決まりごとってありますか?


いや、特にないです。食事もそれぞれの予定に合わせて全然別々に食べたりするし、みんな好きなよう生きているのでこうしなきゃいけないってルールは作っていないです。それに僕は基本、自分で予定を作らない。夜、時間が空いたから友達とご飯に行くとか自分からは絶対言わないし、でも、誘われたら断らない。さっき「全部YES」って言いましたけど、プライベートもNOがないんですよ。

子どものころ、ご実家も“NOルール家庭”でしたか?


そうですね。すごく自由だった気がします。10代の高校生ぐらいからブレイクダンスを始めて深夜まで先輩たちと練習していたけど、そのときも何も言われなかった。ただ、あとから聞いたら、母親は朝起きると必ず寝ている僕の顔を見てケガをしていないか確認していたらしいです。夜、遅くまで出かけているから、どっかでケンカしてきてないか心配していたみたいですよ。

いい話! それでも「早く帰れ」って言わなかったのは、息子のことを信頼していたからなんでしょうね。


どうなんだろ? でもグレていたわけじゃなく好きなことをやっていただけなので、夜、帰ってこなくても信用してくれていたのかもしれないです。

そんなSWAYさんから見て、今作のように“歪(いびつ)な”家族関係って理解できますか?


それぞれ家族の形があるんだろうなっていうのはわかります。僕の周りの先輩や友達の家族もそれぞれ幸せの形は違うだろうし、上手くいっているように見えても実際はいろいろあるのかもしれない。だから仮に歪だとしても、それがその家族の形なんだろうなとは思うけど、ただ、とはいえこのドラマに出てくる家族はぶっ飛びすぎですよね(笑)。実は僕が演じる荻野にも琴葉ちゃんって娘がいて、この親子関係もまた変わっているし、一花の同級生の倉敷光って子の家も問題がありまして。メインの主人公家族を含めて3家族の物語が出てくるんですけど、どれも変。特に親である大人が全部まともじゃなくて、そのせいで子どもたちが大人以上に大人なんです。だからこれが現実ならマジで怖い。僕から見たらもうSFです(笑)。

もはやファンタジーと捉えたほうが、楽しめるかもしれないですね。


しかも、原作だと一花が家族の修復を信じて頑張るんですけど、ドラマのほうはどんどんとんでもない方向に行ってしまう。そこが見どころであり、楽しみどころだと思います。


DRAMA information
『そんな家族なら捨てちゃえば?』
7月18日(木) スタート 毎週木曜深夜0時25分〜(関西ローカル)
独占見放題配信 DMM TV
見逃し配信 カンテレドーガ、TVer
出演/岩本蓮加(乃木坂46)、竹財輝之助、片山萌美、田中洸希(SUPER★DRAGON)、森日菜美、SWAY(劇団EXILE)、水崎綾女 ほか
原作/村山渉『そんな家族なら捨てちゃえば?』(芳文社)
脚本/金沢知樹、萩森淳、長花枝薪、寺坂尚呂己、髙橋秀斗
主題歌/Penthouse「花束のような人生を君に」(ビクターエンタテインメント)
音楽/濱田貴司
プロデューサー/田中耕司(カンテレ)、植木さくら(AOI Pro.)
協力プロデューサー/長汐祐人(AOI Pro.)
エグゼクティブプロデューサー/吉條英希(カンテレ)
演出/田中耕司(カンテレ)、大山晃一郎、竹中貞人(AOI biotope)
制作著作/カンテレ
制作協力/AOI Pro.


photography_興梠真穂
styling_ Jumbo(SPEEDWHEELS)
hair&make_服部有莉亜(CONTINUE)
text_若松正子
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