キッズエンタテインメントプロジェクト『KIDS B HAPPY』から誕生した、“ダンスと音楽で子どもたちの夢を応援する”ことを目的にした7人組音楽ユニットEXILE B HAPPYが、4月27日(土)に東京・昭和女子大学 人見記念講堂にて、初の単独公演『KIDS B HAPPY presents “EXILE B HAPPY SHOW 2024”』を開催。親子で一緒に楽しめるイベントとあり、子どもから大人まで大盛り上がりとなった第2部公演の内容をお届け。
ゴールデンウィーク初日、会場となる東京・昭和女子大学 人見記念講堂には多くの子ども連れの観客の姿が。今回EXILE B HAPPYが開催した公演は、小学生以下の幼児も対象にした初の“こども向けライブ”となっており、「きみのHAPPYが、みんなのHAPPY こどもたちに、LOVEとPOWERを。こどもたちのまわりのすべての人に、SMILEを。こどもたちの心と体が踊りだす」がテーマ。2公演で約4,000名の観客が集い、そのうち小学生以下は約500名。リーダーのEXILE TETSUYA(EXILE/EXILE THE SECOND)、ヴォーカルの吉野北人(THE RAMPAGE)と中島颯太(FANTASTICS)、パフォーマーの小森隼(GENERATIONS)、関口メンディー(EXILE/GENERATIONS)、浦川翔平(THE RAMPAGE)、木村慧人(FANTASTICS)というオリジナルメンバー7名と、ゲスト出演のEXILE NESMITH(EXILE/EXILE THE SECOND)が作り出すキッズエンタテインメントの世界に、観客は心躍らせる一日となった。
まず会場に到着すると、ほかのライヴ会場とは明らかに異なるブースに目がいく。2階ロビーに“おもてなしマスター TETSUYA”が考案し、玩具会社ボーネルンドとコラボした遊び場(遊具が並ぶキッズスペース) やお絵かきコーナー、フォトスポットが設置されたほか、ピエロや足長、スタチュー(動かない人)といった大道芸人によるパフォーマンスも加わり、開演前からキッズエンタテインメントらしい子どもたちのワクワクとした明るい声が響き渡った。
定刻を少し過ぎると、会場内に下校のチャイムとアナウンスが鳴り響く。小学生に扮したキッズダンサー“B HAPPYS”の会話に耳を傾けてみたところ、何やら噂話をしているよう……。「この噂、知ってる?」「知ってる! どこからともなく不思議なおじいちゃんが現れて、紙芝居やるんでしょ?」するとそこに、その不思議なおじいちゃんに扮したEXILE NESMITHが現れ、子どもたちに紙芝居を読み始める。NESMITHが語る“夢物語”に合わせてピエロたちがショーを繰り広げると、子どもたちは釘づけに。
「夢の中だけで会えるヒーローたちに、会いに行ってみないか⁉︎」
スモークの中、ピエロたちに代わりEXILE B HAPPYが姿を現すと、客席から歓声が上がった。ライヴパートの1曲目を飾ったのは、こどもの日(5月5日)発売の1stシングル「MORNING SUN」。吉野と中島のツインヴォーカルによる爽やかな歌声に、観客も「フレー! フレー! フレー!」と元気な声を添える。曲中でパフォーマーの浦川がアクロバットを決めると、その迫力に子どもたちは目を輝かせた。続いて7人は「Choo Choo TRAIN」(EXILE)に乗って客席を駆け回り、ときめきを運んでいく。観客とハイタッチを交えて心を通わせるメンバーたち。早くもアットホームな空間ができ上がっていく。
「そのままPut your hands up!」「たくさんの掌が見えます。ここに希望、そしてハッピーが訪れますように」という中島の言葉で始まったEXILEの楽曲「掌の砂」は、EXILE初のスタジアムツアー『EXILE LIVE TOUR 2010 FANTASY』でキッズダンサーだった木村がTETSUYAの横で踊っていたという思い出深い一曲。観客も左右に手を振り、一緒になって盛り上がる。そして、キッズダンサー“B HAPPYS”によるコール&レスポンスに呼び込まれるように登場したのは、パフォーマー浦川のもうひとつの顔・DJ Sho-hey。EXILE ÜSAとEXILE TETSUYA、GENERATIONS小森隼がレギュラーを務めていたNHK Eテレのダンス教育番組『Eダンスアカデミー』初のテーマソング「HELLO! HALO!」(GENERATIONS)や、THE RAMPAGEの「ROLL UP」といった楽曲でDJ Sho-heyが巧みなDJプレイを見せると、大人も子どもも身体を揺らして盛り上がり、会場はさながらKIDS DISCOへと化す。ステージには再びメンバーが揃い、EXILEの「WON'T BE LONG」をパフォーマンス。総立ちになった客席に色とりどりの巨大バルーンが投入され、観客の頭上をバルーンが跳ねていく。かつて企画で「WON'T BE LONG」を踊っていた小森が大振りなダンスで観客にレクチャーしながらサビの〈Oly oly oly oh!〉コールをリードすると、曲中、観客の上を行き来していた巨大バルーンが割れて中からカラフルな風船がたくさんあふれ出し、そのサプライズ演出に子どもたちは大いに沸いた。TETSUYAは、世代を越えて愛される楽曲とそのパフォーマンスを継承するメンバーたちのつながりに「愛に包まれた空間で、最高です!」と笑顔を輝かせた。
ライヴ中盤、パフォーマーによる演劇パートが幕を開けた。TETSUYAの「BE HAPPY SHOWTIME MUSIC START!」の掛け声で次の曲が始まるはずが、DJ Sho-heyのDJ卓にハプニングが発生。小森も「COME ON MUSIC!」と続けるが、何度試しても音楽が始まらない。「DJ Sho-hey どうしたんだよ〜」と言う小森に、「音が出ないんです……」と焦るDJ Sho-hey。「音が出ないってどういうことだよ!」と嘆く小森に、「こういうことだ!」と答えたのはなんとNESMITH扮する悪役“デビル・ザ・ネスミス”。「俺様は歌ったり踊ったりするのが大嫌いなんだ!」と、音響の邪魔をしていたデビル・ザ・ネスミスの登場に、客席の子どもたちから笑いと悲鳴が漏れ聞こえる。そして、ステージ上のキッズダンサー“B HAPPYS”たちからダンスエネルギー(元気)を吸い取ったデビル・ザ・ネスミスを前に、TETSUYAは“ヒーロー”の召喚を決める。会場全体で声を合わせてヒーロー“メンディーマン”の名前を叫ぶと、テーマソング「MANDY MAN」を背に、EXILE B HAPPYマントを身に纏ったメンディーマンが登場。
メンディーマンがデビル・ザ・ネスミスから奪われたダンスエネルギーを取り戻すと、「今度はこっちから行かせてもらうぞ! ダンスの力でデビル・ザ・ネスミスをやっつけるんだ!」と言い放つ。「やれるもんならやってみな〜」と余裕を見せるデビル・ザ・ネスミスを倒すため、メンディーマンは、『KIDS B HAPPY』プロジェクト第1弾企画(テレビ東京系列『おはスタ』内のコーナーアニメとして放送された『KICK&SLIDE』)の「KICK&SLIDE」(三代目 J SOUL BROTHERS)を投下。観客の手拍子と、サポートダンサーを含めた総勢33名による大迫力のダンスと熱気でデビル・ザ・ネスミスを見事撃破すると、パフォーマーたちはGENERATIONSの「Y.M.C.A.」で勝利の舞を踊り、観客とともに喜びを分かち合う。
パフォーマーが作り上げた明るい雰囲気から一転、バトンを受け取ったヴォーカルふたりが落ち着いた空気を纏い「KIDSのみんなも楽しんでるかな? 今日は最高の思い出を一緒に作っていきましょう」(吉野)、「皆さんの大切な時間を使って会いに来てくださって、本当に感謝しています。今日は全員でHAPPYな空間を作れたらなと思っています」(中島)と優しく観客に語りかける。EXILE第二章初のアルバム『EXILE EVOLUTION』より初披露のバラード「Yell」をカバー。会場に集まったたくさんの人たちの夢を後押しするように、ふたりの歌声がエールとなって観客に届く。吉野は「オーディションで歌った楽曲なので、感慨深い」と、自分自身の“夢への第一歩”となった楽曲に想いを込めた。歌唱終わりに中島から呼び込まれ、ステージに姿を現したパフォーマー陣は、ヴォーカルふたりの歌に酔いしれ、「メチャクチャいい!」「もう一曲聴きたい」と大絶賛。
MCでは、TETSUYAから「慧人も(テンションが)上がってますね」と振られた木村が、「上がってますよ! 僕の今の気持ちを(伝えます)」と、FANTAROにはお馴染みの「10ケイちゃん」で表現。「すごい!」「いきなり10ケイちゃん出ちゃったよ」と盛り上がる小森と浦川。すると、テンションの上がったふたりが落ち着きなくステージ上を歩き回るため、中島から「このふたり、歩きすぎてるんですけど」とツッコミが入る。「少しでも近くに行きたいじゃん」と浦川が返すように、メンバーも観客と過ごす空間を楽しんでいる模様。それぞれが感想を述べるなか、観客から笑いが起きると「翔平また何かやった?」と聞かれる浦川。いつも周りを元気にしてくれるサービス精神旺盛な浦川だからこその濡れ衣だったが、「私は何もやっていません! よくわからないけど、お返しします!(笑)」と、それすらも笑いに変えるエンタテイナーっぷりを発揮した。
後半戦に突入すると、まずはEXILE B HAPPYの発起人であるTETSUYA自身が初めてEXILEのライヴを観に行った際、EXILEメンバーとキッズダンサーが一緒に踊っている姿に感銘を受け「いつかこういうパフォーマンスがしたい」と熱望した楽曲「Kiss you」をキッズダンサー“B HAPPYS”とともに披露。TETSUYAが思い描いた夢のパフォーマンスが形になった瞬間だった。続いて、吉野と浦川が所属するTHE RAMPAGEの「Dream On」、中島と木村が所属するFANTASTICSの「Flying Fish」をパフォーマンス。それぞれの単独ライヴでも人気の楽曲がメドレーで披露されると、観客も喜びの感情を飛び跳ねて表現。アップテンポなメロディに乗せられた優しく爽快な歌詞が、明るい未来を夢見る観客に寄り添う。そして、ここからさらに盛り上がるLDHメドレーに突入。TETSUYAが所属するEXILE THE SECONDの「Going Crazy」からスタートすると、再登場したNESMITHも一緒に会場が一体となって大暴れ。FANTASTICSの「CANNONBALL」、THE RAMPAGEの「Jump」、関口と小森が所属するGENERATIONSの「NOW or NEVER」といったアップチューンで畳みかけていく。「Going Crazy」と「CANNONBALL」ではピエロたちもステージを盛り上げ、「Jump」では2階席にもメンバーが登場。会場を余すところなく盛り上げたかと思うと、「NOW or NEVER」ではタオルを振り回し、全心全力で声を枯らしながら盛り上げるメンバーたち。
ここで、デビル・ザ・ネスミスの出立ちのままのNESMITHを中心に「銀河鉄道999」へ。ダークな悪役スタイルの見た目と相反する、NESMITHの深く響く低音ボイスが会場を包み込む。NESMITH を迎えて3ヴォーカルで「銀河鉄道999」を歌い上げると、「デビル・ザ・ネスミス、みんなと仲直りできました〜!」と笑いを誘う。メンバー全員が「全部出し切った」と言うくらい、全力で盛り上げたライヴも残すところわずか。「僕たちの想いがたくさん詰まった楽曲。皆さんが持っている愛や夢、幸せをこの楽曲にのせてさらに明るい未来につながるように」(吉野)のメッセージから、1stシングル「MORNING SUN」に収録の「BE HAPPY」をパフォーマンス。メンバーと観客とが一緒になって身体を音にのせて揺らす光景が印象的だった。
1時間半に及ぶライヴが終わりのときを迎え、TETSUYAが「これがラストの曲でした」と告げると、会場からは「えー」という声が大きな束となってメンバーの元に届く。寂しさの声を漏らす観客の表情は、言葉と裏腹に寂しさよりも満足感にあふれたものだった。それを見たメンバーも名残惜しそうに微笑み、同じとき、同じ感情を噛み締める。そして、「僕たちの想いはしっかり皆さんに伝わったと思います。オリジナル曲が2曲しかないのにこうやってライヴができたのは、このメンバーだからこそ。そして、今までのLDHの歴史があったからこそだと心から感じています。また絶対に皆さんとお会いできるのを楽しみに頑張っていきますので、また遊びにきてください!」とTETSUYAが締めくくる。
オープニングの紙芝居で「おやすみ〜」と夢の世界に誘われた観客を夢から目覚めさせるため、最後は再び「MORNING SUN」。会場内をメンバーが練り歩き、観客と目を合わせて幸せをシェアする。大きな手拍子が会場に響き、笑顔の花が満開になった空間は、この日この瞬間、どこよりも幸せがあふれる場所になったに違いない。全18曲を披露した「KIDS B HAPPY presents “EXILE B HAPPY SHOW 2024”」は、たくさんのHAPPYを残して幕を下ろした。
Photography_塩崎亨
ゴールデンウィーク初日、会場となる東京・昭和女子大学 人見記念講堂には多くの子ども連れの観客の姿が。今回EXILE B HAPPYが開催した公演は、小学生以下の幼児も対象にした初の“こども向けライブ”となっており、「きみのHAPPYが、みんなのHAPPY こどもたちに、LOVEとPOWERを。こどもたちのまわりのすべての人に、SMILEを。こどもたちの心と体が踊りだす」がテーマ。2公演で約4,000名の観客が集い、そのうち小学生以下は約500名。リーダーのEXILE TETSUYA(EXILE/EXILE THE SECOND)、ヴォーカルの吉野北人(THE RAMPAGE)と中島颯太(FANTASTICS)、パフォーマーの小森隼(GENERATIONS)、関口メンディー(EXILE/GENERATIONS)、浦川翔平(THE RAMPAGE)、木村慧人(FANTASTICS)というオリジナルメンバー7名と、ゲスト出演のEXILE NESMITH(EXILE/EXILE THE SECOND)が作り出すキッズエンタテインメントの世界に、観客は心躍らせる一日となった。
まず会場に到着すると、ほかのライヴ会場とは明らかに異なるブースに目がいく。2階ロビーに“おもてなしマスター TETSUYA”が考案し、玩具会社ボーネルンドとコラボした遊び場(遊具が並ぶキッズスペース) やお絵かきコーナー、フォトスポットが設置されたほか、ピエロや足長、スタチュー(動かない人)といった大道芸人によるパフォーマンスも加わり、開演前からキッズエンタテインメントらしい子どもたちのワクワクとした明るい声が響き渡った。
定刻を少し過ぎると、会場内に下校のチャイムとアナウンスが鳴り響く。小学生に扮したキッズダンサー“B HAPPYS”の会話に耳を傾けてみたところ、何やら噂話をしているよう……。「この噂、知ってる?」「知ってる! どこからともなく不思議なおじいちゃんが現れて、紙芝居やるんでしょ?」するとそこに、その不思議なおじいちゃんに扮したEXILE NESMITHが現れ、子どもたちに紙芝居を読み始める。NESMITHが語る“夢物語”に合わせてピエロたちがショーを繰り広げると、子どもたちは釘づけに。
「夢の中だけで会えるヒーローたちに、会いに行ってみないか⁉︎」
スモークの中、ピエロたちに代わりEXILE B HAPPYが姿を現すと、客席から歓声が上がった。ライヴパートの1曲目を飾ったのは、こどもの日(5月5日)発売の1stシングル「MORNING SUN」。吉野と中島のツインヴォーカルによる爽やかな歌声に、観客も「フレー! フレー! フレー!」と元気な声を添える。曲中でパフォーマーの浦川がアクロバットを決めると、その迫力に子どもたちは目を輝かせた。続いて7人は「Choo Choo TRAIN」(EXILE)に乗って客席を駆け回り、ときめきを運んでいく。観客とハイタッチを交えて心を通わせるメンバーたち。早くもアットホームな空間ができ上がっていく。
「そのままPut your hands up!」「たくさんの掌が見えます。ここに希望、そしてハッピーが訪れますように」という中島の言葉で始まったEXILEの楽曲「掌の砂」は、EXILE初のスタジアムツアー『EXILE LIVE TOUR 2010 FANTASY』でキッズダンサーだった木村がTETSUYAの横で踊っていたという思い出深い一曲。観客も左右に手を振り、一緒になって盛り上がる。そして、キッズダンサー“B HAPPYS”によるコール&レスポンスに呼び込まれるように登場したのは、パフォーマー浦川のもうひとつの顔・DJ Sho-hey。EXILE ÜSAとEXILE TETSUYA、GENERATIONS小森隼がレギュラーを務めていたNHK Eテレのダンス教育番組『Eダンスアカデミー』初のテーマソング「HELLO! HALO!」(GENERATIONS)や、THE RAMPAGEの「ROLL UP」といった楽曲でDJ Sho-heyが巧みなDJプレイを見せると、大人も子どもも身体を揺らして盛り上がり、会場はさながらKIDS DISCOへと化す。ステージには再びメンバーが揃い、EXILEの「WON'T BE LONG」をパフォーマンス。総立ちになった客席に色とりどりの巨大バルーンが投入され、観客の頭上をバルーンが跳ねていく。かつて企画で「WON'T BE LONG」を踊っていた小森が大振りなダンスで観客にレクチャーしながらサビの〈Oly oly oly oh!〉コールをリードすると、曲中、観客の上を行き来していた巨大バルーンが割れて中からカラフルな風船がたくさんあふれ出し、そのサプライズ演出に子どもたちは大いに沸いた。TETSUYAは、世代を越えて愛される楽曲とそのパフォーマンスを継承するメンバーたちのつながりに「愛に包まれた空間で、最高です!」と笑顔を輝かせた。
ライヴ中盤、パフォーマーによる演劇パートが幕を開けた。TETSUYAの「BE HAPPY SHOWTIME MUSIC START!」の掛け声で次の曲が始まるはずが、DJ Sho-heyのDJ卓にハプニングが発生。小森も「COME ON MUSIC!」と続けるが、何度試しても音楽が始まらない。「DJ Sho-hey どうしたんだよ〜」と言う小森に、「音が出ないんです……」と焦るDJ Sho-hey。「音が出ないってどういうことだよ!」と嘆く小森に、「こういうことだ!」と答えたのはなんとNESMITH扮する悪役“デビル・ザ・ネスミス”。「俺様は歌ったり踊ったりするのが大嫌いなんだ!」と、音響の邪魔をしていたデビル・ザ・ネスミスの登場に、客席の子どもたちから笑いと悲鳴が漏れ聞こえる。そして、ステージ上のキッズダンサー“B HAPPYS”たちからダンスエネルギー(元気)を吸い取ったデビル・ザ・ネスミスを前に、TETSUYAは“ヒーロー”の召喚を決める。会場全体で声を合わせてヒーロー“メンディーマン”の名前を叫ぶと、テーマソング「MANDY MAN」を背に、EXILE B HAPPYマントを身に纏ったメンディーマンが登場。
メンディーマンがデビル・ザ・ネスミスから奪われたダンスエネルギーを取り戻すと、「今度はこっちから行かせてもらうぞ! ダンスの力でデビル・ザ・ネスミスをやっつけるんだ!」と言い放つ。「やれるもんならやってみな〜」と余裕を見せるデビル・ザ・ネスミスを倒すため、メンディーマンは、『KIDS B HAPPY』プロジェクト第1弾企画(テレビ東京系列『おはスタ』内のコーナーアニメとして放送された『KICK&SLIDE』)の「KICK&SLIDE」(三代目 J SOUL BROTHERS)を投下。観客の手拍子と、サポートダンサーを含めた総勢33名による大迫力のダンスと熱気でデビル・ザ・ネスミスを見事撃破すると、パフォーマーたちはGENERATIONSの「Y.M.C.A.」で勝利の舞を踊り、観客とともに喜びを分かち合う。
パフォーマーが作り上げた明るい雰囲気から一転、バトンを受け取ったヴォーカルふたりが落ち着いた空気を纏い「KIDSのみんなも楽しんでるかな? 今日は最高の思い出を一緒に作っていきましょう」(吉野)、「皆さんの大切な時間を使って会いに来てくださって、本当に感謝しています。今日は全員でHAPPYな空間を作れたらなと思っています」(中島)と優しく観客に語りかける。EXILE第二章初のアルバム『EXILE EVOLUTION』より初披露のバラード「Yell」をカバー。会場に集まったたくさんの人たちの夢を後押しするように、ふたりの歌声がエールとなって観客に届く。吉野は「オーディションで歌った楽曲なので、感慨深い」と、自分自身の“夢への第一歩”となった楽曲に想いを込めた。歌唱終わりに中島から呼び込まれ、ステージに姿を現したパフォーマー陣は、ヴォーカルふたりの歌に酔いしれ、「メチャクチャいい!」「もう一曲聴きたい」と大絶賛。
MCでは、TETSUYAから「慧人も(テンションが)上がってますね」と振られた木村が、「上がってますよ! 僕の今の気持ちを(伝えます)」と、FANTAROにはお馴染みの「10ケイちゃん」で表現。「すごい!」「いきなり10ケイちゃん出ちゃったよ」と盛り上がる小森と浦川。すると、テンションの上がったふたりが落ち着きなくステージ上を歩き回るため、中島から「このふたり、歩きすぎてるんですけど」とツッコミが入る。「少しでも近くに行きたいじゃん」と浦川が返すように、メンバーも観客と過ごす空間を楽しんでいる模様。それぞれが感想を述べるなか、観客から笑いが起きると「翔平また何かやった?」と聞かれる浦川。いつも周りを元気にしてくれるサービス精神旺盛な浦川だからこその濡れ衣だったが、「私は何もやっていません! よくわからないけど、お返しします!(笑)」と、それすらも笑いに変えるエンタテイナーっぷりを発揮した。
後半戦に突入すると、まずはEXILE B HAPPYの発起人であるTETSUYA自身が初めてEXILEのライヴを観に行った際、EXILEメンバーとキッズダンサーが一緒に踊っている姿に感銘を受け「いつかこういうパフォーマンスがしたい」と熱望した楽曲「Kiss you」をキッズダンサー“B HAPPYS”とともに披露。TETSUYAが思い描いた夢のパフォーマンスが形になった瞬間だった。続いて、吉野と浦川が所属するTHE RAMPAGEの「Dream On」、中島と木村が所属するFANTASTICSの「Flying Fish」をパフォーマンス。それぞれの単独ライヴでも人気の楽曲がメドレーで披露されると、観客も喜びの感情を飛び跳ねて表現。アップテンポなメロディに乗せられた優しく爽快な歌詞が、明るい未来を夢見る観客に寄り添う。そして、ここからさらに盛り上がるLDHメドレーに突入。TETSUYAが所属するEXILE THE SECONDの「Going Crazy」からスタートすると、再登場したNESMITHも一緒に会場が一体となって大暴れ。FANTASTICSの「CANNONBALL」、THE RAMPAGEの「Jump」、関口と小森が所属するGENERATIONSの「NOW or NEVER」といったアップチューンで畳みかけていく。「Going Crazy」と「CANNONBALL」ではピエロたちもステージを盛り上げ、「Jump」では2階席にもメンバーが登場。会場を余すところなく盛り上げたかと思うと、「NOW or NEVER」ではタオルを振り回し、全心全力で声を枯らしながら盛り上げるメンバーたち。
ここで、デビル・ザ・ネスミスの出立ちのままのNESMITHを中心に「銀河鉄道999」へ。ダークな悪役スタイルの見た目と相反する、NESMITHの深く響く低音ボイスが会場を包み込む。NESMITH を迎えて3ヴォーカルで「銀河鉄道999」を歌い上げると、「デビル・ザ・ネスミス、みんなと仲直りできました〜!」と笑いを誘う。メンバー全員が「全部出し切った」と言うくらい、全力で盛り上げたライヴも残すところわずか。「僕たちの想いがたくさん詰まった楽曲。皆さんが持っている愛や夢、幸せをこの楽曲にのせてさらに明るい未来につながるように」(吉野)のメッセージから、1stシングル「MORNING SUN」に収録の「BE HAPPY」をパフォーマンス。メンバーと観客とが一緒になって身体を音にのせて揺らす光景が印象的だった。
1時間半に及ぶライヴが終わりのときを迎え、TETSUYAが「これがラストの曲でした」と告げると、会場からは「えー」という声が大きな束となってメンバーの元に届く。寂しさの声を漏らす観客の表情は、言葉と裏腹に寂しさよりも満足感にあふれたものだった。それを見たメンバーも名残惜しそうに微笑み、同じとき、同じ感情を噛み締める。そして、「僕たちの想いはしっかり皆さんに伝わったと思います。オリジナル曲が2曲しかないのにこうやってライヴができたのは、このメンバーだからこそ。そして、今までのLDHの歴史があったからこそだと心から感じています。また絶対に皆さんとお会いできるのを楽しみに頑張っていきますので、また遊びにきてください!」とTETSUYAが締めくくる。
オープニングの紙芝居で「おやすみ〜」と夢の世界に誘われた観客を夢から目覚めさせるため、最後は再び「MORNING SUN」。会場内をメンバーが練り歩き、観客と目を合わせて幸せをシェアする。大きな手拍子が会場に響き、笑顔の花が満開になった空間は、この日この瞬間、どこよりも幸せがあふれる場所になったに違いない。全18曲を披露した「KIDS B HAPPY presents “EXILE B HAPPY SHOW 2024”」は、たくさんのHAPPYを残して幕を下ろした。
Photography_塩崎亨
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