2024.6.12

LDH LIVE-EXPO 2023

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LDHアーティストが大集合し、2023年を締め括った一大イベント『LDH LIVE-EXPO 2023』が、2023年12月30日・31日に有明アリーナにて行われた。大いに盛り上がりを見せたライヴの模様を振り返る。

両日ともにトップバッターを務めたのは、フロントメンバーとして、白濱亜嵐、EXILE MAKIDAI、DJ DARUMAを擁するクリエイティブユニット・PKCZ®。DJブースとともにメインステージに登場し、ハンドクラップを繰り返す3人に、全方向から期待の視線が向けられている。さまざまなグループのファンが混在する中でも堂々とお立ち台に上がり、先陣を切って「皆さんと一緒にバカ騒ぎしに来ました!」と叫んだのは、ソロデビューEP「null」をリリースし、本格的に世界的DJへの一歩を踏み出した“LDHのムードメーカー”白濱亜嵐。本イベントでは「PLAY THAT」や「GLAMOROUS」といった自身がヴォーカルを務める人気曲も披露され、MAKIDAIの豪快な煽り、黙々とプレイするDARUMAに支えられて、心地良さそうに歌声を響かせた。「Sonic Special Stage」では3人仲良くコミカルなダンスを踊り、DA PUMPのヒット曲「U.S.A.」公認アンサーソングとして制作された「T.O.K.Y.O.」では、“T.O.K.Y.O.”コールや御輿を担ぐような“TOKYOおみこしダンス”でお祭りモードに。昨年、東名阪で開催されたPKCZ®初の単独ライヴツアー『「PKCZ®感謝祭2023」~100万回のアリガトウ~』を彷彿とさせる、遊び心たっぷりのライヴがフロアを温めた。

次のブロックでは、2022年末に同じ会場で『Jr.EXILE LIVE-EXPO 2022』を開催したJr.EXILEたちが続々と現れた。PKCZ®が染め上げた赤いステージから一転、青い光を満たしたステージに舞い込んだのは、FANTASTICSの「Drive Me Crazy」を知らせる車のエンジン音。一気にライトアップし、ヴォーカルの八木勇征が「『LIVE-EXPO』、楽しんでますか!?」と問いかけると、凄まじい歓声が彼らを出迎えた。“Drive”つながりのスタイリッシュなデビュー曲「OVER DRIVE」は、FANTASTICSの起源がEXILEメンバーの世界と佐藤大樹を中心に結成された“パフォーマー集団”であることを示すように、パフォーマーたちによるテクニカルなソロダンスも。2023年12月5日にデビュー5周年を迎えた彼らは、各分野で着実に功績を残し、今ではLDHを牽引する立場にいる。デビュー当時、EXILEの後輩らしからぬかわいらしさが印象的だった木村慧人も、セクシーな表情と仕草で観客の視線を釘づけにしていた。それは、入れ違いで登場したBALLISTIK BOYZも同じ。奥田力也が「BBZ、Let’s go!」と言い添えて「Animal」を投下すると、彼らは吐息混じりの甘い歌声を絡ませて観客を魅了。日髙竜太はイタズラな笑みを浮かべつつ、白シャツの胸元から自慢の筋肉をアピールし、悲鳴に近い歓声を全身に浴びる。真っ赤なライトが興奮を煽った「Drop Dead feat. TRINITY」は、2023年の夏に開催されたJr.EXILE総出演のイベント『BATTLE OF TOKYO ~CODE OF Jr.EXILE~』にてタイの人気グループ・TRINITYと初披露した、2023年のBALLISTIK BOYZを象徴する1曲。今回はBALLISTIK BOYZとサポートダンサーでのパフォーマンスとなったが、炎が上がる中で躍動する7人の姿は、LDHが誇るグローバルアーティストの実力をまざまざと見せつけていた。そして、“Jr.EXILEの長男”GENERATIONSからバトンを受け取り、『LDH LIVE-EXPO 2023』の座長を務めたTHE RAMPAGEのパートへ。ヴォーカル 川村壱馬の煽りでリードした1曲目は、ライヴの定番曲「THROW YA FIST」。ライトアップした瞬間、力強く拳を突き上げた16人がステージを占拠している光景は何度見ても圧巻だ。ソウルフルな3ヴォーカルと大迫力の群舞は、この日初めてTHE RAMPAGEのライヴを観た方にも衝撃を与えたことだろう。映画『HiGH&LOW THE WORST』主題歌「SWAG & PRIDE」の演奏前には、同作品で主演を務めた川村が「行くぞ、てめぇら!」とシャウトする場面もあり、メンバーたちは己の信念を叩きつけるような歌とダンスで、前哨戦ともいえるブロックを締め括った。



そこからはGirls²、iScream、Lucky²のブロックとなり、会場の雰囲気がガラッと変わった。まずピンクと水色のキュートな衣装で登場したのは、フレッシュな9人組ガールズグループ Lucky²。2023年、9人で初めてのライヴツアーを開催した彼女たちは、2023年10月にリリースした最新EP『夢空に羽』の楽曲を届けた。表題曲「夢空に羽」は、10代の澄んだ歌声が甘酸っぱく広がるロマンティックなダンスチューン。自己紹介を挟んで「2024年の2月には新曲もリリースされるので、今後のLucky²の活動にも注目していただけるとうれしいです」(森朱里)と語ると、まばゆい光を放ちながら「Shooting Star」を歌い上げる。儚いベールを纏いながらも、その奥に息づく歌やダンスへの愛情に突き動かされるように、力強く舞う姿は、歴代のLDHアーティストにはなかった要素だろう。続いて、トリコロールカラーの衣装に身を包んだ8人組ガールズグループ Girls²にバトンタッチ。Lucky²の先輩にあたるGirls²は、2023年12月20日にリリースしたばかりの最新EP『アクセラレイト』より2曲をパフォーマンスした。〈今日はSpecial day〉とにこやかに歌う「Rise & Shine」は、山口綺羅のクールなラップや、8人が一列に並んで繰り広げるダンスもポイントに。リーダーの鶴屋美咲から順にマイクを握ったMCタイムには、2024年6月30日に国立代々木競技場第一体育館にて、デビュー5周年を記念したライヴを開催することも改めてアナウンスされ、“推し活”がテーマのリード曲「I wanna 宣言」で観客を底なしの“Girls²沼”に導いた。また、同世代のGirls²とiScreamが揃って「Rock Steady」を披露すると、無敵なコラボレーションに自然と手拍子が鳴り響く。ガールクラッシュなステージからGirls²が退場したあと、3人組ダンス&ヴォーカルグループ・iScreamは2024年1月17日にリリースされた2ndアルバム『Selfie』より、ラブバラード「口約束」をアカペラ始まりのアレンジで熱唱。『LDH Presents THE GIRLS AUDITION』出身の実力派3ヴォーカルが奏でる極上のハーモニーに観客が酔いしれる中、「Hands up!」とパワフルに煽った「Scream Out」ではダンスとラップでも高いクオリティを見せつけ、LDH発ガールズグループの未来を明るく照らした。




既存のグループが一段と翼を伸ばした一方で、2023年はLDHから新たなプロジェクトやグループが多数誕生した年でもあった。その最も新しいグループが、EXILE TETSUYAをリーダーとして、ヴォーカルに吉野北人と中島颯太、パフォーマーに小森隼、関口メンディー、浦川翔平、木村慧人を迎えた7人組音楽ユニット・EXILE B HAPPYである。彼らはVTRを通して、2024年5月5日(こどもの日)に1stシングル「MORNING SUN」をリリースすることと表題曲のMusic Videoが完成したことを告知すると、ピースサインを有明アリーナに掲げ、キッズダンサーたちとともに「MORNING SUN」を届けた。先ほどまでTHE RAMPAGEの一員として闘志を剥き出しにしていた吉野や、FANTASTICSのステージでクールな表情を見せていた中島も、ここではキラキラとした表情とグループの垣根を越えた新たなハーモニーで、会場に笑顔を咲かせていく。そのアットホームな雰囲気はMCでも変わらず、「最高にいい年末ですね~! 2013……」と言いかけたTETSUYAが、すかさず小森に「10年前に戻りました?(笑)」とツッコまれる場面や、「僕も颯ちゃんや北人みたいにキャーって言われたいんです!」と言い放つ小森や関口に黄色い声が飛び交う場面も。中島曰く“油断するとすぐにトークライヴ状態になってしまう”愉快なグループは、2曲目「BE HAPPY」でも観客とたくさんの“ありがとう”を交換し、“Love, Dream, Happiness”な空間を作り上げたのだった。

2022年に始動したLDH史上最大のオーディション『iCON Z 2022 ~Dreams For Children~』からも、2023年は多くのグループが誕生し、NEO EXILE世代としてアーティストデビューの夢をかなえた。登場するやいなや、リーダーの夫松健介から順に自己紹介し、「めちゃめちゃ緊張するわ……(笑)」と口にしながらステージに歩み出したのは、『iCON Z』第二章で誕生し、2023年8月にメジャーデビューした7人組ダンス&ヴォーカルグループ・KID PHENOMENON。彼らは2023年に出演して話題を呼んだ「THE FIRST TAKE」を想起させるスタンドマイクを使った演出で、2023年11月にリリースした「存在証明」を歌い始めた。遠藤翼空と山本光汰の艶のあるツインヴォーカルを軸に魅せた1番に続き、途中からはハンドマイクに持ち替えて、パンチの効いたラップやダンスで観客の心に自分たちの存在を刻む。デビュー曲「Wheelie」は、“Boom Boom”とバイクをブンブン鳴らすキャッチーなダンスで会場をひとつに。愛嬌たっぷりの笑顔でじゃれ合う姿も、平均年齢17歳でデビューしたキドフェノならではの魅力で、Jr.EXILEの先輩たちともひと味違うNEO EXILE像を示した。

だが次の瞬間、熱気あふれるステージに涼やかな風が舞い込む。同じオーディションから誕生した4人組WOLF HOWL HARMONYの登場だ。最年少のHIROTOが、静寂を切り開くようにデビュー曲「Sweet Rain」をアカペラで歌い始めると、GHEE、SUZUKI、RYOJIもそれぞれアカペラで頭サビを歌いつなぎ、年上グループならではの人生経験が垣間見える歌声で観客を楽曲の世界に惹き込んでいく。MCでマイクを握る4人の素顔は、なんだかほっとけないかわいらしさがあり、だからこそ歌唱時とのギャップにハマるファンが多いのだろう。2曲目には2024年2月14日リリースのシングルより、ますます進化したダンスが映える表題曲「Frozen Butterfly」をサプライズ初披露。スリリングな曲調で新たな一面を見せると、2024年への期待を煽って4人はステージをあとにした。

そして3組目のTHE JET BOY BANGERZは、ヴォーカルの宇原雄飛が「TJBBのショーケース、Are you ready!?」と煽り、名刺代わりのデビュー曲「Jettinʼ」を披露。宇原、エイロン、石川晃多というバリエーション豊かな3ヴォーカルもさることながら、アウトロではパフォーマー全員がDリーガーとしても活躍するTJBBならではの、アクロバットを交えたテクニカルなダンスパートで圧倒する。2024年1月31日にリリースしたEP『PHOTOGENIC』のリード曲も、シャッターを切るようなキャッチーな手振りで観客を巻き込み、リリース前と思えないほどの熱狂を生み出した。

なお、2日目はJr.EXILEによる前哨戦に続く形で、NEO EXILEの4組が登場。そのトップバッターは、『iCON Z』第一章でグランプリを獲得した6人組グループ・LIL LEAGUEが務めた。前日の12月30日に『第65回 輝く! 日本レコード大賞』で新人賞を受賞した彼らにとっては、凱旋ライヴのようなステージ。余裕たっぷりの仕草でカメラにフレームインした岡尾真虎を筆頭に、メンバーたちが大人びた表情を浮かべながらステージに歩み出すと、炎を背負いながら『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2023 “LIL GATEWAY”』のタイトル曲「GATEWAY」で新たなLIL LEAGUEを見せた。曲中に百田隼麻が「行くぞ、『EXPO』~!」とシャウトすると、大きな歓声が上がる。リーダーの岩城星那が「僕たちの始まりの曲です。知っている方は一緒に歌って踊って、一緒に楽しんでいきましょう!」と呼びかけた「Rollah Coaster」では、10代らしい無邪気な“LIL SMILE”も見せつつも、まっすぐに夢を見据える6人の瞳がいつになく真剣だった。




そのステージに続くのは、Jr.EXILEの仲間であり、ダンス好きの同志であるBALLISTIK BOYZとFANTASTICS。BALLISTIK BOYZは花道を通ってステージに歩み寄ると、低音ラップが囁く“誘惑”と、透明感あふれるヴォーカルで貫く“信念”の掛け合いで、2023年5月にリリースした「Ding Ding Dong」を表現。2023年に開催したホールツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2023 "N.E.X.T. "』のセットリストをなぞったメドレーも飛び出し、メンバーたちは笑顔で駆け抜けた。MCでは、松井利樹が2024年のライヴツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2024 "HIGHER EX"』について「本当はもっと規模を上げてツアーをやりたいと言っていたんですけど、その目標がかなえられなくて、正直悔しい想いがあります」と吐露する場面も。それでも悔しさをバネに、生バンドをつけてさらにパワーアップした自分たちを見せることを誓い、メンバーで作詞作曲したミディアムバラード「N.E.X.T.」を届けると、等身大のリリックが観客の胸を打った。

入れ違いに登場したFANTASTICSは、2023年に初の単独アリーナ公演を実現し、2024年には待望のアリーナツアー『FANTASTICS LIVE TOUR 2024 "INTERSTELLATIC FANTASTIC"』を開催。彼らのパートは“HOP STEP JUMP”と駆け上がり、花開いた1年を表すように「PANORAMA JET」からスタートした。FANTASTICSも結成からの道のりを振り返れば、多くの苦難を乗り越えてきたグループだが、メンバー全員でジャンプを繰り返す姿は楽しそうである。リーダーふたり(世界・佐藤大樹)や夏夏コンビ(澤本夏輝・堀夏喜)のペアダンス、最年少組(中島颯太・木村慧人)や“ゆせれや”(八木勇征・瀬口黎弥)が寄り添う姿もあり、観客を大いに喜ばせると、また「Tell Me」では、八木がチラ見せしたセクシーな肩に黄色い声が。アルバム『FANTASTIC ROCKET』のリード曲「STARBOYS」も、澤本のしなやかな身のこなしが目を惹く冒頭のダンスや、世界をセンターにしたパフォーマー6人でのダンスパートなど、見どころ満載で届けられた。

そんな各グループが誇るパフォーマーが顔を揃えたのが、本編中盤に開幕した“SPECIAL TEAM BATTLE”。THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZ、THE JET BOY BANGERZのパフォーマーに加えて、メンバー全員が世界大会でのチャンピオンタイトル保持者という新生RAG POUNDも参戦し、白熱したバトルを繰り広げた。強者揃いのステージで先陣を切ったのは、THE RAMPAGEの与那嶺瑠唯。鈴木昂秀・龍の幼馴染みペアも加勢し、大所帯ならではの迫力で相手を威圧する。対するFANTASTICSのトップバッターは、EXILEを兼任するリーダー・佐藤大樹。THE RAMPAGE藤原樹がタンクトップから腹筋を見せつけて挑発すると、FANTASTICS瀬口黎弥はワイルドにタンクトップを破り捨てた。また、BALLISTIK BOYZの砂田将宏・深堀未来がブレイクダンスで煽れば、THE JET BOY BANGERZからは、不敵な笑みを浮かべるリーダー・田中彰とアクロバット担当の佐藤蒼虎が応戦。職人気質のクランプ集団RAG POUNDとTHE RAMPAGEのクランパーである長谷川慎・武知海青のバトルや、“ダンスの申し子”ことFANTASTICSのリーダー・世界を返り討ちにするべく、THE RAMPAGEからはリーダーである陣・LIKIYAとグループのブレイン・山本彰吾を送り込んできたところなども、実にドラマティックだった。


初日公演では、最終的に肩を並べて踊り、大団円となったダンスバトルの次の瞬間、カメラがステージの舞台下を映し出す。そこに待機していたのはなんと、出演が明かされていなかったGENERATIONSの片寄涼太。バトルを終えて舞台裏に降りてきたメンバーを次々に捕まえては気さくに声をかけていく彼に、後輩たちはタジタジ。最後は“陣先輩”ことTHE RAMPAGEの陣によってステージに送り出され、2023年に自身が出演したドラマ『推しが上司になりまして』のオープニング曲「Dance the life away」を披露した。直前のステージで関口メンディーと中務裕太が「涼太、見てる!?」と呼びかけながら、同ドラマの主題歌である鈴木愛理の楽曲「最強の推し!」を踊ったのは、ここにつながる伏線だったようだ。

そして片寄涼太といえば、2024年1月に行った戦国時代活劇『HIGH&LOW THE 戦国』の主演。長年の王子様キャラが定着していた片寄からは想像できない「行くぞ、てめぇら!」の叫びから、DOBERMAN INFINITYも加わり、本邦初披露となる同作の主題歌・須和国テーマソング「NO FEAR NO MORE」に突入すると、客席は興奮で大きく波打った。

さらに『HiGH&LOW THE 戦国』からは、THE RAMPAGEのヴォーカル RIKUとヒップホップユニット・MA55IVE THE RAMPAGEによる新曲「INFERNO」も、RAG POUNDとのコラボパフォーマンスで初披露。RIKUの燃えたぎるヴォーカルと、MA55IVEメンバーたちの縦横無尽に駆け回るラップが、誰もまだ見たことのない『HiGH&LOW』の世界に手招きした。その余韻の中、MA55IVEはオリジナル曲「INVADERZ」「Determined」で畳みかける。


気付けば、すでに40曲以上の楽曲が披露されており、早くも開演から3時間が経過していた。だが、まだまだライヴは終わらない。クライマックスに向かう重要なポイントを任されたのは、LDH随一のお祭り男たち、DOBERMAN INFINITYだ。SWAYが「全員、手のひら見せてくれ!」と叫ぶと、5人は「SO RICH」を投下。“現代のHiGH&LOW”で鬼邪高校のテーマとなっている「JUMP AROUND ∞」も人気が高く、彼らの音楽が多次元の『HiGH&LOW』をつなぐ存在となっていた。

新旧の楽曲を織り交ぜて駆け抜けたブロックの後半には、DOBERMAN INFINITYがBALLISTIK BOYZを呼び込み、2組で「SAY YEAH!!」を歌唱。BALLISTIK BOYZがデビュー前からカバーし、DOBERMAN INFINITYが楽曲提供を行うなど、親密な関係値の彼らによる“〈めちゃやべぇ!!〉コラボ”が実現した。「DOBERMAN INFINITYは2024年に10周年を迎えます。おれらと一緒に遊んでください!」と呼びかけて5周年の節目に発表した「We are the one」を歌うと、P-CHOの煽りに応えるように大合唱が充満する。DOBERMAN INFINITYの中では末っ子として愛されているヴォーカル KAZUKIも、2023年からは林和希としてソロ活動を本格的にスタート。2024年2月にソロシングル『東京』のリリースと、初のソロツアー『林 和希 LIVE TOUR 2024 "I"』の開催を控えている中、ステージ中央でソロ曲「Wow」を歌い上げ、このブロックの幕を降ろした。


2日目の公演では、パフォーマーダンスバトルと、そのあとに控えるTHE RAMPAGEブロックの間にTAKA、YUICHIRO、KEISEIから成るヴォーカル&コーラスグループ・DEEPが登場した。繊細なピアノが奏で始めたのは、後輩たちに受け継がれている名バラード「SORA〜この声が届くまで〜」。メンバーが「この曲を知ってる方は一緒に歌ってください!」と呼びかけると、大合唱が会場を包み込み、続く「君じゃない誰かなんて〜Tejina〜」ではYUICHIROの圧巻のロングトーンに温かな拍手が。その感動的な光景を眺めながら、リーダーのTAKAは「こんなに拍手をいただけるとは……ありがとうございます!」、KEISEIも「泣きそうになりました、マジで!」と興奮冷めやらぬ様子で語った。

さらにDEEP名義としては5年ぶりのリリースとなる新曲「Darlin'」を初披露。DEEP SQUADとしても活動するWOLF HOWL HARMONY のSUZUKIとRYOJI、THE JET BOY BANGERZ の宇原雄飛を呼び込むと、「Get With You」を歌い、観客は久しぶりに生で届けられた6人のハーモニーを堪能した。

満を持して再登場したTHE RAMPAGEは、2023年に開催したアリーナツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2023 "16"』のセットリストを引っ提げて、ステージを自分たちの色に染めていく。1曲目は、ツアーでもオープニングを飾った「16BOOSTERZ」。緩急をつけながらも次々に形を変える構成で、ますます加速していくTHE RAMPAGEの意気込みを伝える。2023年に新たに生まれたパーティチューン「ROLL UP」や、ラテン調の「Fandango」「LA FIESTA」も今では彼らのライヴに欠かせない楽曲に育っており、じゃれ合いながら「WELCOME 2 PARADISE」を踊る16人の姿に心躍らせたRAVERSも多いことだろう。結成10周年を迎える2024年には、初のベストアルバム『“16SOUL” & “16PRAY”』をリリースするほか、アリーナツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2024 "CyberHelix" RX-16』と『THE RAMPAGE OFFICIAL FAN CLUB EVENT 2024 "THE RAVERS DAY"』の開催も控えているTHE RAMPAGE。年々個人活動が盛んになっている彼らだが、2023年に引き続き、2024年も16人揃って全国各地で大暴れしてくれそうだ。

最後は「24karats」メドレーを熱唱。各グループそれぞれの衣装を身に纏い、大晦日の夜にはEXILE THE SECONDがサプライズ出演し、MA55IVE&川村壱馬のラップパートが加わった新アレンジの「24karats STAY GOLD」(EXILE THE SECOND/THE RAMPAGE)、「24karats TRIBE OF GOLD」(EXILE THE SECOND/THE RAMPAGE/FANTASTICS/BALLISTIK BOYZ)、「24WORLD」(EXILE THE SECOND/THE RAMPAGE/FANTASTICS/BALLISTIK BOYZ/LIL LEAGUE/KID PHENOMENON/THE JET BOY BANGERZ/WOLF HOWL HARMONY)というキャスティングで、賑やかにエンディングを迎えた。


EXILE THE SECONDもほかのグループと同様、6年ぶりのアリーナツアー『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2024 "THE FAR EAST COWBOYZ"』の開催など、2024年も精力的に活動していくことを発表しており、この日のステージでも後輩たちを引き連れてアグレッシブなダンスを展開した。とはいえ、座長が締めるのが、次世代にEXILE魂を受け継いできたLDHの長年のスタイル。今回は座長を任されたTHE RAMPAGEの川村壱馬が代表して出演アーティストを順に紹介し、LDHアーティストたちは“2024年”に向けて歩み出したのだった。

photography_松原裕之,塩崎亨

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