石井杏奈がトリプル主演を務めるドラマプレミア23『ブラックガールズトーク』が2月5日(月)より放送スタート。本作は、小学館のコミックアプリ「マンガワン」で人気連載中のマキノマキによる同名作品が原作となる。人のモノ欲しがり女、モラハラ浮気夫、高圧的パワハラ上司、何も決められない男……身の回りにいるお騒がせなヤバい人たちについて、仲良し女子3人組が「こういう人、いるいる!」とおしゃべりして心のデトックスをはかる、盛り上がること間違いなしの共感型リアル体験ドラマ。今回、なにもかもが平均的なOL・高橋奈緒役の石井に今作の魅力や役どころについて話を聞いた。
先に原作の漫画を読ませていただいたのですが、とてもおもしろくて、たくさんの女性の皆さんが共感するようなお話だと思いました。でも、役を演じるにあたって、主人公3人の三者三様の良さを出していかないといけないですし、漫画を実写化するとなると、人間模様がどう見えるかというところも考えないといけません。台本を読んだときは、そこを模索しつつ、監督とお話ししながら役作りをしていきました。
“普通”といっても、みんなの中でそれぞれ違いますから。普通の中にも個性があって、サバサバ寄りの普通なのか、優しくて気遣いができる普通なのか、いろいろなタイプがあって……と、考えると難しい。なので撮影に入る前から、物語の抑揚なども考えながら「奈緒ちゃん」はこんな感じの役で、こういう立ち回りでいったほうがバランスがいいのかなと、いろいろ考えて役を作っていきました。ですが、いざ本読みをして、監督とお話したとき、私が持っていたプランだとちょっと強いかもしれないということになりまして。監督が思う奈緒像と擦り合わせていきました。
いい意味でも悪い意味でも目立つのが苦手で、優しく気遣いができる女の子。あと監督の目線だと、3人のバランスをやはり見るので、ほかの2人(佳央梨・あや)はこういう子だから、奈緒の個性はこんな感じで、というイメージが明確にあるんです。なので洋服なども、どちらかというとソフトな雰囲気のものが多く、奈緒に対して柔らかい印象を持っていらしたので、それを踏まえたうえでもう一度台本を読み直し、役を作るようにしました。
全然違います。私はジャンルにあまりこだわりがなくて、ストリート系もカジュアルもフォーマルな感じも着ますが、こういうナチュラルな系統はあまり着ないんです。ですが“役者さんあるある”で、お洋服から役を作るといいますか。服のイメージは意外と性格が出るので、奈緒ちゃんの衣装を見たとき、監督のイメージがとても伝わってきました。今日はまだ撮影2日目(取材は1月初旬)ですが、ディスカッションしながらやっているので、自分の中にだいぶ“奈緒像”ができている気がします。
いきなり部屋で3人が話している女子会トークから始まります。その都度、誰かがフィーチャーされ、その子の人生に関わってきた個性豊かな人の話を、みんなでワイワイ話していくという内容で、そのあたりは原作を忠実に再現しています。ただ、やはり実写となると人間の魂が入りますから、その人の生きざまや、漫画では見えなかったバックボーンが見えてきます。奈緒に関しても、ただ平凡な毎日を送っているように見えるけど、それで退屈している感じでもなく、奈緒は奈緒らしく自分の幸せを探している感じがドラマの中には出てくるんです。
たくさんあります! 大人数でいると場の空気を読んでしまって、自分の意見をあまり言えないなど、そういう経験は私もしたことがあるのでよくわかります。あと恋愛が上手くいかなくても、家族や友達など大切な存在が常にそばにいて、そのおかげで満たされている自分を感じているというところはすごく共感できます。
とても楽しいです。みんな初対面ですし、始まったばかりですが、テンポが良くてとても居心地のいい関係性だと思います。朝日(奈央)さんも関水(渚)さんも、すごく自然なお芝居をされるので本当の女子会をしているみたいで。監督から「ちょっとアップテンポにして」「もうちょっと抑揚つけて」と言われても、すぐ「わかりました」とみんな反応が早くて、やればやるほどどんどん良くなっていく感じがします。役者さんは、初対面でいきなり夫婦役や幼馴染の役などをやることはよくあるので、撮影が始まってすぐ“近い空気感”みたいなものを出すことができますが、今回の3人はそういうオンのときだけじゃなく、オフの状態でも居心地がいいんですよね。
朝日さんは私よりちょっと年が上ですが、初日から「あだ名で呼んでいいよ」とフランクに言ってくださる、とても気さくな方です。だから2日目のポスター撮影では、もうみんな素の笑顔になっていて、こんなに短期間で居心地のいい空気感になれたのは新鮮でした。関水さんはとてもフランクですが、ちょっと不思議な方でワードチョイスがおもしろいんです(笑)。思わずツッコミたくなるようなことを言うのですが、本人はボケている自覚がなくて天然で、関水さんがしゃべると自然に笑顔が生まれるみたいな、そんな感じの場面が多いです。あと最初に先陣を切って「趣味は何ですか?」と聞いてくれたのも関水さんで、意外と会話を引っ張ってくれるんですよ。
本当にそう、同じです。趣味や休日の過ごし方など「定型文」から始まるんです(笑)。
初日に交換しました。役者さん同士は、みんな探り探りな感じで、連絡先を聞きたいけど聞けないみたいなことが意外と多いんです。でも、今回は初日の3人の本読みのあと、ほかの役者さんたちとの顔合わせまで時間が空きまして。3人で待っていたのですが、そのときは初対面だから、みんな遠慮しながら会話していたんです。そしたら、スタッフさんが「連絡先を交換しちゃいなよ」と言ってくださって「じゃあ、交換しよう!」となりました。
そうかもしれないです。実際、スタッフさんには最初から「この3人の現場はうるさくなりそうだ」と言われていて(笑)、そのワイワイしている感じが、劇中の3人と同じだったのかもしれないです。
自分の話題のときは、とてもしゃべっています。たとえば彼女は好きな人を探すためマッチングアプリをしていて、いろんな人と会うのですが、「この人は自分以外の人には態度が悪かった」「怖い人が来たら急に態度が小さくなった人がいた」など、結構いろいろ言っています(笑)。あと奈緒ちゃんは恋愛相手の二股疑惑も出てくるので、そういうところで感情を爆発させて、新たな一面を見せられたらいいなと。おそらく、観ている方もスカッとするシーンになると思います。
言います(笑)。でも、文句を言いたいわけじゃないんです。私はなるべく苦手な人を作りくないと思っているので、イヤな人と関わってしまったときの取扱説明書ではないですが、どう接したらいいか友達に聞いて参考にするために話すという感じです。
私は、苦手な人にストレスを感じるのはもったいないと思っているので、なるべく相手のいいところを見つけるようにします。そのほうが自分の生き方も楽になるじゃないですか。だから、たとえば「この人にも何か悲しい思い出があるんだろうな」と同情してあげたり(笑)、それがいいか悪いかはわからないですし、勝手な想像ですが、そうやって考えていくと、どんなにイヤな人でも許せます。ちょっと優しい気持ちになって自分の心も成長できる気がします。
よく会っていた時期もありましたが、今はそこまで会えていないです。というのも、最近はいちばん仲の良かった子たちがみんな結婚し始めていて環境が変わってきているので、前ほど頻繁に会えなくなりました。でも、定期的に会いたい気持ちはあるので、月に1回か2ヵ月に1回ぐらいは連絡しあって、集まるようにしています。
まず、リフレッシュは絶対にあります。会えない期間が2ヵ月、3ヵ月続いて、久々に会ったときの「楽しい!」という気持ちは、仕事や愛犬や家族などでは補えないといいますか。心の中に友達じゃないと満たされない場所があって、ガールズトークをすると、そこが埋まる感覚があります。普段、そのゲージがゼロになっても「不足しているな」と気付かないですが、実際に会うと「あ、不足してた」「やっぱり友達って大事」と改めて思うような、そんな存在です。たとえるならスパイスみたいな感じで、なくてもお料理はできますが、あればよりおいしくなりますし、中毒性もあるよね、みたいな(笑)。悩んでいたり、ちょっと落ち込んだとき、寄り添ってほしいな、楽しい話で紛らわせてほしいなと思えるのはやはり友達で、家族とはまた違う役割を担ってくれているんだろうなと思います。
あります。いくつになっても、昔からの友達といると箸が転がっても笑えて少女に戻れます。私は、大きな悩みごとはあまり人に話さなくて、自分の中で解決してから事後報告したり、「これで正解だったと思う?」と、答えが出てから意見を求めることが多いのですが、その塩梅といいますか。お互いの意見を聞きながら自分のことも話すという、バランスが似ている人とは何時間でも話せます。お泊まりなんかしたら、永遠に話しています(笑)。
ファンタジー要素はなく日常を描いているので、女性だけでなく男性も、一人間として登場人物を自分に置き換えて見ることができるところです。周りにはいろんな人がいて、自分と合う合わないもあると思いますが、そういう鬱憤が友達のおしゃべりで解消されていくという、誰しも共感できるお話になっていると思います。そして、私自身、いいエンタテインメントをお届けするためにこのお仕事をしているので、ドラマを観た方がちょっとでも前向きになってくれたらうれしいです。
だからこそ頑張らないと。そのために、みんなで力を合わせて撮影に努めていきたいと思います。
DRAMA information
ドラマプレミア23『ブラックガールズトーク』
2024年2月5日(月)スタート 毎週月曜夜11時6分〜11時55分
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送
原作/マキノマキ「ブラックガールズトーク」(小学館「マンガワン」連載)
主演/朝日奈央、関水渚、石井杏奈
監督/上田迅(ザ・ワークス)、弓座翔平(ザ・ワークス)
脚本/舘そらみ、上田迅(ザ・ワークス)、岸本鮎佳
制作/テレビ東京 ザ・ワークス
公式HP/https://www.tv-tokyo.co.jp/blackgirlstalk/
©マキノマキ/小学館/「ブラックガールズトーク」製作委員会
photography_塩谷未来
styling_尹美希
hair&make_土井彩菜
text_若松正子
最初に台本を読んだ感想はいかがでしたか?
先に原作の漫画を読ませていただいたのですが、とてもおもしろくて、たくさんの女性の皆さんが共感するようなお話だと思いました。でも、役を演じるにあたって、主人公3人の三者三様の良さを出していかないといけないですし、漫画を実写化するとなると、人間模様がどう見えるかというところも考えないといけません。台本を読んだときは、そこを模索しつつ、監督とお話ししながら役作りをしていきました。
石井さんが演じるのは「何もかも平凡なOL高橋奈緒」。3人の主人公の中で、もっとも“普通”のタイプですが、キャラを立たせるという部分ではいちばん難しそうですね。
“普通”といっても、みんなの中でそれぞれ違いますから。普通の中にも個性があって、サバサバ寄りの普通なのか、優しくて気遣いができる普通なのか、いろいろなタイプがあって……と、考えると難しい。なので撮影に入る前から、物語の抑揚なども考えながら「奈緒ちゃん」はこんな感じの役で、こういう立ち回りでいったほうがバランスがいいのかなと、いろいろ考えて役を作っていきました。ですが、いざ本読みをして、監督とお話したとき、私が持っていたプランだとちょっと強いかもしれないということになりまして。監督が思う奈緒像と擦り合わせていきました。
監督が思う「奈緒像」とは?
いい意味でも悪い意味でも目立つのが苦手で、優しく気遣いができる女の子。あと監督の目線だと、3人のバランスをやはり見るので、ほかの2人(佳央梨・あや)はこういう子だから、奈緒の個性はこんな感じで、というイメージが明確にあるんです。なので洋服なども、どちらかというとソフトな雰囲気のものが多く、奈緒に対して柔らかい印象を持っていらしたので、それを踏まえたうえでもう一度台本を読み直し、役を作るようにしました。
今日の服も奈緒さんの衣装ですよね。こういう、本当に“普通”の服装の石井さんを見たことがないので、すごく新鮮です。ご自身の私服とも違いますよね?
全然違います。私はジャンルにあまりこだわりがなくて、ストリート系もカジュアルもフォーマルな感じも着ますが、こういうナチュラルな系統はあまり着ないんです。ですが“役者さんあるある”で、お洋服から役を作るといいますか。服のイメージは意外と性格が出るので、奈緒ちゃんの衣装を見たとき、監督のイメージがとても伝わってきました。今日はまだ撮影2日目(取材は1月初旬)ですが、ディスカッションしながらやっているので、自分の中にだいぶ“奈緒像”ができている気がします。
原作は奈緒さんのモノローグから始まりますけど、ドラマはどんな導入になっているんですか?
いきなり部屋で3人が話している女子会トークから始まります。その都度、誰かがフィーチャーされ、その子の人生に関わってきた個性豊かな人の話を、みんなでワイワイ話していくという内容で、そのあたりは原作を忠実に再現しています。ただ、やはり実写となると人間の魂が入りますから、その人の生きざまや、漫画では見えなかったバックボーンが見えてきます。奈緒に関しても、ただ平凡な毎日を送っているように見えるけど、それで退屈している感じでもなく、奈緒は奈緒らしく自分の幸せを探している感じがドラマの中には出てくるんです。
奈緒さんに共感する部分はありますか?
たくさんあります! 大人数でいると場の空気を読んでしまって、自分の意見をあまり言えないなど、そういう経験は私もしたことがあるのでよくわかります。あと恋愛が上手くいかなくても、家族や友達など大切な存在が常にそばにいて、そのおかげで満たされている自分を感じているというところはすごく共感できます。
では、仲良し女子3人のやりとりも順調ですか?
とても楽しいです。みんな初対面ですし、始まったばかりですが、テンポが良くてとても居心地のいい関係性だと思います。朝日(奈央)さんも関水(渚)さんも、すごく自然なお芝居をされるので本当の女子会をしているみたいで。監督から「ちょっとアップテンポにして」「もうちょっと抑揚つけて」と言われても、すぐ「わかりました」とみんな反応が早くて、やればやるほどどんどん良くなっていく感じがします。役者さんは、初対面でいきなり夫婦役や幼馴染の役などをやることはよくあるので、撮影が始まってすぐ“近い空気感”みたいなものを出すことができますが、今回の3人はそういうオンのときだけじゃなく、オフの状態でも居心地がいいんですよね。
朝日さん、関水さんはそれぞれどんな感じの方なんですか?
朝日さんは私よりちょっと年が上ですが、初日から「あだ名で呼んでいいよ」とフランクに言ってくださる、とても気さくな方です。だから2日目のポスター撮影では、もうみんな素の笑顔になっていて、こんなに短期間で居心地のいい空気感になれたのは新鮮でした。関水さんはとてもフランクですが、ちょっと不思議な方でワードチョイスがおもしろいんです(笑)。思わずツッコミたくなるようなことを言うのですが、本人はボケている自覚がなくて天然で、関水さんがしゃべると自然に笑顔が生まれるみたいな、そんな感じの場面が多いです。あと最初に先陣を切って「趣味は何ですか?」と聞いてくれたのも関水さんで、意外と会話を引っ張ってくれるんですよ。
「趣味は何ですか?」って(笑)、役者さんも普通の人の初対面の会話と同じなんですね。
本当にそう、同じです。趣味や休日の過ごし方など「定型文」から始まるんです(笑)。
資料によると、3人は連絡先もすぐに交換したそうですね。
初日に交換しました。役者さん同士は、みんな探り探りな感じで、連絡先を聞きたいけど聞けないみたいなことが意外と多いんです。でも、今回は初日の3人の本読みのあと、ほかの役者さんたちとの顔合わせまで時間が空きまして。3人で待っていたのですが、そのときは初対面だから、みんな遠慮しながら会話していたんです。そしたら、スタッフさんが「連絡先を交換しちゃいなよ」と言ってくださって「じゃあ、交換しよう!」となりました。
「この3人はオフでも仲良くなる」「撮影でもそれが活かせる」って、スタッフさんも思ったんですかね。
そうかもしれないです。実際、スタッフさんには最初から「この3人の現場はうるさくなりそうだ」と言われていて(笑)、そのワイワイしている感じが、劇中の3人と同じだったのかもしれないです。
以前のインタビューで石井さん自身は友達といるとき「相手の話を聞くのが好き。でもイエスノーははっきり言う」とおっしゃっていましたが、奈緒さんはどんな感じですか?
自分の話題のときは、とてもしゃべっています。たとえば彼女は好きな人を探すためマッチングアプリをしていて、いろんな人と会うのですが、「この人は自分以外の人には態度が悪かった」「怖い人が来たら急に態度が小さくなった人がいた」など、結構いろいろ言っています(笑)。あと奈緒ちゃんは恋愛相手の二股疑惑も出てくるので、そういうところで感情を爆発させて、新たな一面を見せられたらいいなと。おそらく、観ている方もスカッとするシーンになると思います。
石井さんも、イヤな目に遭ったり、イヤな人に会ったら友達に話しますか?
言います(笑)。でも、文句を言いたいわけじゃないんです。私はなるべく苦手な人を作りくないと思っているので、イヤな人と関わってしまったときの取扱説明書ではないですが、どう接したらいいか友達に聞いて参考にするために話すという感じです。
その「取扱説明書」は、これを読んでいる皆さんも知りたいかも。苦手な人にはどう接するんですか?
私は、苦手な人にストレスを感じるのはもったいないと思っているので、なるべく相手のいいところを見つけるようにします。そのほうが自分の生き方も楽になるじゃないですか。だから、たとえば「この人にも何か悲しい思い出があるんだろうな」と同情してあげたり(笑)、それがいいか悪いかはわからないですし、勝手な想像ですが、そうやって考えていくと、どんなにイヤな人でも許せます。ちょっと優しい気持ちになって自分の心も成長できる気がします。
想像力の豊かさは役者さんならではかも。参考になりました(笑)。お友達とは今もよく会っているんですか?
よく会っていた時期もありましたが、今はそこまで会えていないです。というのも、最近はいちばん仲の良かった子たちがみんな結婚し始めていて環境が変わってきているので、前ほど頻繁に会えなくなりました。でも、定期的に会いたい気持ちはあるので、月に1回か2ヵ月に1回ぐらいは連絡しあって、集まるようにしています。
石井さんにとって「ガールズトークの効能」は何でしょう?
まず、リフレッシュは絶対にあります。会えない期間が2ヵ月、3ヵ月続いて、久々に会ったときの「楽しい!」という気持ちは、仕事や愛犬や家族などでは補えないといいますか。心の中に友達じゃないと満たされない場所があって、ガールズトークをすると、そこが埋まる感覚があります。普段、そのゲージがゼロになっても「不足しているな」と気付かないですが、実際に会うと「あ、不足してた」「やっぱり友達って大事」と改めて思うような、そんな存在です。たとえるならスパイスみたいな感じで、なくてもお料理はできますが、あればよりおいしくなりますし、中毒性もあるよね、みたいな(笑)。悩んでいたり、ちょっと落ち込んだとき、寄り添ってほしいな、楽しい話で紛らわせてほしいなと思えるのはやはり友達で、家族とはまた違う役割を担ってくれているんだろうなと思います。
こういうお仕事だからこそ、素で一緒にいられる友達が貴重というか。「自分に戻れる」という感覚もありますか?
あります。いくつになっても、昔からの友達といると箸が転がっても笑えて少女に戻れます。私は、大きな悩みごとはあまり人に話さなくて、自分の中で解決してから事後報告したり、「これで正解だったと思う?」と、答えが出てから意見を求めることが多いのですが、その塩梅といいますか。お互いの意見を聞きながら自分のことも話すという、バランスが似ている人とは何時間でも話せます。お泊まりなんかしたら、永遠に話しています(笑)。
確かに、ガールズトークは止まりません(笑)。今回のドラマも、その“終わらない感”が見どころのひとつだと思いますが、石井さん的に注目してほしいところは?
ファンタジー要素はなく日常を描いているので、女性だけでなく男性も、一人間として登場人物を自分に置き換えて見ることができるところです。周りにはいろんな人がいて、自分と合う合わないもあると思いますが、そういう鬱憤が友達のおしゃべりで解消されていくという、誰しも共感できるお話になっていると思います。そして、私自身、いいエンタテインメントをお届けするためにこのお仕事をしているので、ドラマを観た方がちょっとでも前向きになってくれたらうれしいです。
「いいエンタテインメントを届けること」は、このお仕事の醍醐味ですね。
だからこそ頑張らないと。そのために、みんなで力を合わせて撮影に努めていきたいと思います。
DRAMA information
ドラマプレミア23『ブラックガールズトーク』
2024年2月5日(月)スタート 毎週月曜夜11時6分〜11時55分
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送
原作/マキノマキ「ブラックガールズトーク」(小学館「マンガワン」連載)
主演/朝日奈央、関水渚、石井杏奈
監督/上田迅(ザ・ワークス)、弓座翔平(ザ・ワークス)
脚本/舘そらみ、上田迅(ザ・ワークス)、岸本鮎佳
制作/テレビ東京 ザ・ワークス
公式HP/https://www.tv-tokyo.co.jp/blackgirlstalk/
©マキノマキ/小学館/「ブラックガールズトーク」製作委員会
photography_塩谷未来
styling_尹美希
hair&make_土井彩菜
text_若松正子