2024.1.19

Selfie
iScream

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1月17日に2ndアルバム『Selfie』をリリースしたiScream。ドラマのオープニングテーマや話題のコラボレーション曲を含む全14曲が収録され、彼女たちの魅力が存分に詰まった内容となっている。ここでは、アルバム制作エピソードや今作に込めた想い、さらにメンバーに収録曲全曲の解説をしてもらった。

アルバムタイトル『Selfie』に込めた想いを伺えますか?


RUI:1stアルバムは『i』というタイトルだったのですが、今回2ndアルバムということで、最初のアルバムでいろんな楽曲を通して“i”(愛、自分自身)を知っていった少女が、次は自分たちのことをもっと愛し、さらに周りにも背中を押せるパワーとして、その愛を伝えていきたいという想いで『Selfie』というタイトルをつけさせていただきました。また写真を撮るという意味の“Selfie”や、自分自身を愛す“Self Love”という意味も込められています。

今回のアルバム制作においてこだわった部分はありますか?


RUI:楽曲を通して自分自身を映し出すということが前提にあったので、制作段階から私たち自身が関わらせていただき、自分たちの想いがまっすぐ伝わる楽曲たちを新曲として選曲していきました。

自分自身を映し出すということは、覚悟も必要だったと思います。ライヴツアーやいろんな経験を積み重ね、その中でファンの方たちをはじめ、自分たちが表現することを受け止めてくれる存在がいることを以前にも増して感じられるようになったことも、大きかったのでは?


YUNA:それはあると思います。新曲は、自分たちが今まで出してきた楽曲とは少しテイストの違う楽曲が多いと思うのですが、昨年は初のライヴツアーを行ったり、先輩たちのライヴをたくさん観させていただいたりと、iScreamにとってすごく刺激の多かった年だったんです。さらに18、19、20歳とひとつひとつの出来事を通して、それぞれ心の変化が大きかった年でもあったので、それを今回のアルバムの中に入れたい、自分たちの意思をより強くこのアルバムで表現したいというのがこだわりとしてありました。

HINATA:このアルバムは、私たちが10代ラストに出す作品なので、大人か子どもかわからない狭間の私たちだからこそ伝えられる楽曲で構成したかったんです。10代の自分たちがライヴツアーやこれまでの活動を通じて築き上げた想いを歌詞や楽曲に起こしていったので、この先もっともっと大人になったときに、「あ~10代のときはこういう楽曲に興味があったな」「自分たちだけでなくファンの方たちも一緒に振り返ることができたらいいな」と思いますし、10代の自分たちが1から作り上げることで、自信にもつながりました。

昨年10月31日に「Pom Pom Pop」が先行配信されましたが、どのような楽曲になっていますか?


RUI:ライヴに来てくださった皆さんと一緒にタオルを回して盛り上がる曲というテーマのもとで作らせていただきました。アルバム制作期間とライヴツアー『iScream LIVE TOUR 2023 "Level 19"』の制作も同時進行で行われていたので、ライヴのセットリストを考えていく中で、グッズでタオルも出させていただいていますし、そのタオルを使ってより一層みんなと盛り上がれる曲もほしいなというタイミングで、新たなアルバムの1曲として収録したらいいんじゃないかという話になったんです。楽曲のテーマをお伝えしたうえで何曲かデモ音源をいただいた中で、いちばん王道のタオルソングといいますか、iScreamがステージでタオルを振り回しているイメージができたのがこの曲で。全員一致でこの曲になりました。

実際にライヴツアー『iScream LIVE TOUR 2023 "Level 19"』で「Pom Pom Pop」を披露してみていかがでしたか?


HINATA:特にライヴの初日は、誰も聴いたことがない中での初披露という前代未聞の挑戦で、どんな反応が返ってくるんだろう? と、正直、心配もありました。でも、会場の皆さんが何回も聴いたことがあるかのように、私たちの煽りに上手く対応してくださって、この曲の力を借りれたなという気もしましたし、ファンの方たちが改めて私たちに寄り添って楽しんでくださっている姿を見て、どこに行っても、初めましての人でも楽しめる楽曲になれて、この曲を選んだ甲斐があったなとすごく実感しました。

ものすごいエネルギーに満ちあふれた楽曲で、一聴した瞬間に元気、そして笑顔になれるという。


RUI:すでにファンの方たちにとってもライヴの定番曲になってきているみたいでうれしいです。

さらに昨年12月7日にはリード・トラックの「口約束」が先行配信されましたが、こちらはどのような楽曲になっていますか?


YUNA:この曲は、iScreamが出してきた数々のバラードソングの中でもまた違うテイストで、歌詞が特徴的な楽曲になっていると思います。これまでは女性の方が歌詞を書くことが多かったのですが、この「口約束」は、女性の心情を男性の方が描いているのが素敵だなと。相手の男性はどんな別れ方をしちゃったのかなって、ファンの方たちの中でもいろんな考察があって、それを見るのも楽しいです。

HINATA:正解はないので。

聴いた人それぞれの感じ方、捉え方でいいと。


HINATA:感じたまま、この曲を楽しんでほしいですね。

ひとつの楽曲で幾通りもの物語が存在するのもまたおもしろいですね。


YUNA:たくさんの方が思わず考察したくなるほど、この曲はリアル性の高い、感情移入しやすい楽曲だと思いますし、新たなiScreamの一面が見られる大人っぽいバラードになったと思います。

レコーディングの際、意識したことはありましたか?


RUI:今までバラードを歌うときは、どれだけ壮大にドラマティックに届けられるかを意識していたのですが、今回はどれだけ繊細に儚く、淡く歌えるか、そこに注力しました。初めての挑戦だったので、難しい部分もあったのですが、いざレコーディングスタジオに入ったら、目の前にマイクがあることもあり、聴いてくださる方の近くでささやくように歌詞の物語を表現することができたと思います。


YUNA:とにかくまっすぐに、余計なことを考えずに純粋な気持ちを持って、歌詞の世界観をそのまま声につなげて歌うことを心掛けました。

HINATA:実はこの歌詞は、最初仮歌詞として書かれていたものなんです。でも、私たちがこの歌詞を見たときに、いちばん自分たちの気持ちに当てはまっているなと感じたので、そのまま採用することになったんです。より歌詞への意識が高まっている中で、さらに今回は歌割りもいつもとは違っていたので、新鮮な気持ちで、側にいる人に伝えたいという気持ちを忘れずにレコーディングすることができました。

先ほどもおっしゃられていたように「口約束」の歌詞が特徴的な楽曲ですが、皆さんの中でお気に入りのフレーズはありますか?


RUI:私は〈裸のこんな想いを 君に伝えられたら どんなに素敵でしょうか〉。ここは私が歌っているパートであり、楽曲が転換する部分でもあるのですが、どんな方にもそれぞれの形でこの歌詞がすっと入ってくるんじゃないかと思います。

YUNA:私が特に好きな歌詞は〈大切になっていくほど 痛いな もっと側にいたいの〉。自分がこの部分を歌っているのもあるんですけど(笑)、恋愛面でもそうですし、いろんな場面で楽しい時間がなくなったら嫌じゃないですか。それがこの歌詞にダイレクトに表されていて、こんなに素直な気持ちになれることは、辛いこともあるかもしれないけれど、とても素敵なことだなと思いました。

HINATA:私は〈ただ君を想う 側に君がいるだけで~〉ですね。音も一回消えて、ラスサビへの盛り上げになるのがすごくライヴ感がありますし、ダイレクトに音を感じられるポイントなので、そこはいつもグッときます。

㎹はすでに181万回再生を突破していますが、撮影時のエピソードや見どころを教えてください。


RUI:ストーリー仕立てのMVに初挑戦したのですが、ストーリーの部分は「口約束」の世界観に合わせてフィルムカメラで撮影したんです。フィルムなので、一巻き5分みたいな感じで1シーンごとに時間に制限があったので、短期集中の撮影で、新しい意識の場所となり、楽しかったです。

HINATA:これまでにないiScreamの世界観に新しすぎてびっくりされた方も多いんじゃないかと思います。海や屋上など強風の中での撮影で、寒くて大変な部分もありましたが、逆にその寒さや冷たさが曲とマッチして感情移入できて、切なさを表現しやすかったです。RUIちゃんの演技のシーンだったり、また考察したくなるようなストーリーも踏まえて、「口約束」の歌詞にピッタリのドラマっぽいMVになったと思いますし、私たちも皆さんの考察を見て、ニヤニヤしています(笑)。

YUNA:ここだけの話、撮影のときは風が強すぎて、しかも10㎝ぐらいの高さのヒールを履いていたので、風に飛ばされないように腹筋を固めて撮影していました(笑)。

付属のDVDには、昨年10月に行われた『iScream LIVE TOUR 2023 "Level 19"』の映像も収録されていますが、改めて皆さんにとってどんなライヴになりましたか?


RUI:まだ数ヵ月前のことなのに、すでに1年ぐらい前のことのように感じていて。

YUNA/HINATA:本当に!

RUI:このアルバムと同じく、10代のときにやり残したことがないように、会場に来てくださった皆さんに今の最大限の私たちをお届けできるようにという想いで作り上げたライヴだったのですが、演出、ステージングを含め、そのときの最善を出し切れた、3人にとって悔いのないライヴになりました。年を越しても、それぞれが20代になったとしても、タイトルに"Level 19"とあるように、19歳のときのiScreamの余韻を映像を通して楽しんでいただきたいですし、このアルバムで初めて知った方にもライヴをしているときのiScreamはこんな感じなんだと、本編すべてが入っているので、最初から最後まで見ていただけたらうれしいです。

本作を聴いてくださる方に、どのような想いを受け取ってほしいですか?


YUNA:このアルバムを聴いて、皆さんも自分のことをもっと好きになってほしいなと思います。今回は自分たちにフォーカスして作ったアルバムになったのですが、それぐらいファンの皆さんが私たちに自信を持たせてくれましたし、頑張ろうと思わせてくれたので、今度は私たちが『Selfie』というアルバムを通して、ファンの皆さんが自分のことを好きになって、自分への自信につなげてもらえたらいいなと思います。

HINATA:自己肯定感をテーマに、私たち自身もそれを踏まえて楽曲を集めて、こういう歌詞にしてほしいですというところまでお願いして作っていただきました。いろんな場面でこのアルバムが皆さんの背中を押したり、支えることができたらいいなと思いますし、自信がなくなってしまったときや、テンションを上げていきたいなというときにこのアルバムを聴いていただけたら、100%自分ってすごい! 自分って最高! となれると思います。

最後に2024年の抱負をお願いします。


RUI:新年早々にアルバムリリースをすることができて、2024年はこれまで以上にきっと盛り上がる1年になるんじゃないかと思っています。この勢いを途絶えさせることなく、2023年よりも何かひとつでも結果を残して、iScreamが一歩でも二歩でも三歩でも階段を必ず上っていけるような年にしたいと思います。そして、リリースイベントはもちろん、今年もライヴツアーでファンの方とたくさんお会いできたらうれしいです。

YUNA: iScreamの活動で忙しい年にしたいです。いろんなイベントやライヴ活動も頻繁に行って、ファンの人たちとたくさん会えて、皆さんとたくさん思い出を作れる年にしたいです。そして、2024年を振り返ったときにこの1年最高だったねと言えるような、幸先のいいスタートをまずは『Selfie』で切りたいです。

HINATA:2024年は全員が20歳になる記念すべき年なので、大人への一歩を踏み出すiScreamとして、このアルバムを皮切りに、また違う3人の魅力を皆さんに見せていきたいと思います。そして、私たちの愛をさらに大きくして、皆さんと一緒に夢をかなえていきたいなと思います。

【All Tracks Introduction from Members】


TRACK01
「Heat of Gold」from RUI

アカペラの冒頭のユニゾンから始まるiScreamらしい楽曲。デモ音源を聴いた瞬間にアルバムの1曲目に絶対にしたいと3人の意見が一致しました。私たちが今、心に秘めている想いが歌詞に描かれた、この3人なら大丈夫! って思える力強い楽曲になっています。ぜひ聴いて皆さんも自信を持っていただけたらうれしいです。

TRACK02
「Like A Flower」from YUNA

iScreamにとっては珍しいR&B調のサウンドと、現代を表した歌詞が印象的な楽曲。現実世界に不安もあるけれど、後半にいくにつれて、世界が色づきだしていくんです。今、ちょっとでも迷っている方に、そっと手を差し伸べてくれるような、未来への希望を感じられる楽曲になっています。

TRACK03
「iSyyy like that」from HINATA

1st EP収録の「Scream Out」以来のバチバチのサウンドで、この曲をRECするのがすごく楽しかったです。キラキラしたドレスじゃなく、デニムだったとしてもそれが自分の美しさだったらそれでいい、自分の好きなものを楽しんで愛していきたいという、『Selfie』というアルバムタイトルを象徴したかのような1曲。新曲の中でもいちばん自信にあふれた、自分最強! と思える楽曲になっています。ぜひテンション上げて聴いてほしいです。

TRACK04
「Shiny Shiny」from RUI

自己肯定感アップをする新曲たちの中でも、この曲は今の自分ってどうなのかな? とふと考えさせられるような、ポジティブだけど、問いかけるような歌詞になっています。自分は幸せなのかな? 大丈夫かな? と迷ったときは、この曲を聴いて、焦らずゆっくりいこうと思ってもらえたらいいなと思います。

TRACK05
「Pom Pom Pop」from YUNA

100%ポジティブ楽曲です。この曲を聴いたら楽しい気分に振り切れる私たちもお気に入りの1曲です。ぜひライヴ会場で一緒にタオル回しをして盛り上がりましょう!

TRACK06
「口約束」 from HINATA

不安があったり、モヤモヤした気持ちがあったとしても、前向きに進んでいきたいと思う恋心を綴った歌詞が印象的。寒い季節に聴きたくなる、皆さんの側で寄り添うような温かい楽曲になっています。この曲を聴いて、素直に浸ってほしいなと思います。

TRACK07
「ホワイト・ラブ」from RUI

既存曲の1曲目は、やっぱり冬ソングといえば、これだな! と、「ホワイト・ラブ」にしました。「口約束」という儚いバラードの次に、THE iScreamといえる王道のバラードを持ってきたところに意味があるといいますか。1年越しのiScreamの成長というものも対比して感じられる曲順になっていると思います。

TRACK08
「Catwalk」from YUNA

ホイッスルボイスなどいろんな音が入っている華やかな楽曲で、雨の日も大丈夫だよ、元気だよという、聴いているだけで前向きな気分になれる、何かあったときにひとつの勇気をくれる、スイッチを変えてくれる楽曲になっています。

TRACK09
「ALL MINE」from HINATA

昨年リリースした楽曲の中で、この曲でiScreamのことを知ってくださった方も多いと思います。あざといという部分が一番のポイントで、歌詞はもちろん、3人の振り付けにも注目してもらえたらうれしいです。独占欲や嫉妬心など誰しもあると思うんですけど、それすらも恋のジェットコースターの一部だよねと思って聴いてもらえたら、どんな恋愛も楽しくなるんじゃないかと思います。

TRACK10
「夢色 Tear Drops」 from RUI

このアルバムの中で唯一の失恋ソングになっています。ほかの曲とは一線を画す、iScreamのしっとりとした歌声を楽しんでほしいです。

TRACK11
「恋するプラネット」 from YUNA

宇宙っぽい音が入っていたり、メタバースや#を使った歌詞で、現代とちょっと前の時代を行き来しているような不思議な世界観が広がっている楽曲になっています。この曲を好きなファンの方も多いですし、何よりこのアルバムにこの曲が入っているのが10代っぽくていいんじゃないかと思います。

TRACK12
「Love Me Better」 from HINATA

iScreamは深い愛を歌った楽曲や、恋に左右されない、ありのままの自分を綴った楽曲が多いのですが、この曲は今まで本当の自分、素の自分を愛せなかった主人公の女の子が、好きな人と出会って、その人といる自分が好きになったり、その人といるからこそ本当の自分になれる、相手がいるからSelf Loveできるという、また新たな視点の楽曲になっています。大切な人がいる人にぜひ聴いていただきたいです。

TRACK13
「Rock Steady」from RUI

ガールズパワーで盛り上がってアルバムを締めくくりたいなと思い、ラストはGirls²とのコラボ楽曲を2曲入れさせていただきました。作成してくださった方もすごく豪華で、この曲を通して、今までの3人だけじゃない、11人になった最強のガールズパワーを感じてもらえたらうれしいです。

TRACK14
「The Finest」from YUNA

自分のメラメラ度をすべてぶつけた曲。音源だけでも楽しめるのですが、この曲はMVありきの楽曲だと思うので、ぜひ映像を通して、ダンスをバチバチに踊っている姿を見て楽しんでいただきたいです。


RELESE information
2nd ALBUM
『Selfie』
NOW ON SALE

【商品形態】
▼初回生産限定盤[CD+DVD]
品番:XNLD-10197/B
価格:¥5,500(税込)

▼通常盤[CD]
品番:XNLD-10198
価格:¥3,300(税込)

【収録内容】
[CD]全14曲
M1.Heart of Gold
M2.Like A Flower
M3.iSyyy like that
M4.Shiny Shiny
M5.Pom Pom Pop
M6.ロ約束
M7.ホワイト・ラブ
M8.Catwalk
M9.ALL MINE
M10.夢色 Tear Drops
M11.恋するプラネット
M12.Love Me Better
M13.Rock Steady / Girls²×iScream
M14.The Finest / Girls²×iScream

[DVD]
<LIVE>iScream LIVE TOUR 2023 "Level 19" (2023.10.30 at SHIBUYA CLUB QUATTRO)
<TALK>iScream LIVE TOUR 2023 "Level 19" Performance Commentary
<Music Video>Rock Steady / Girls²×iScream
<Music Video>The Finest / Girls²×iScream


photography_塩谷未来
text_星野彩乃