2025.11.30

第22回東京国際ミュージック・マーケット(22nd TIMM)
WOLF HOWL HARMONY

  • WOLF HOWL HARMONY FC対象
  • 一部フリー
11月6日、WOLF HOWL HARMONYが『第22回東京国際ミュージック・マーケット(22nd TIMM)』のショーケースに出演した。TIMMは日本音楽の海外展開と国際交流を目的とする国内唯一の音楽マーケットで、ショーケースは海外進出を目指すアーティストが海外バイヤーらに魅力をアピールする場。
そのため、会場はいつものライヴとは異なる雰囲気だったが、そんな空気感を一瞬で塗り替えたWHH。今回はそのHOTなパフォーマンスの様子を紹介するとともに、後半にはWHH FC会員限定のインタビューをお届け。当日の心境のほか、会場を盛り上げるコツやこれまでの海外でのハプニングなど、グローバルな活動をする彼らならではのエピソードを話してもらった。


海外バイヤーなどの音楽関係者と一般のお客さんが入り混じる会場は、通常のライヴにはない独特の緊張感が漂っていた。この日の出演アーティストは日本国内外から7組。WHHの前のアーティストが演奏を終えたあとも、客席はLDHのライヴ会場ではあまり見ることのない淡々とした雰囲気。しかし、WHHが出てくるまでの数分の間に、いつの間にか赤いペンライト持ったLOVEREDたちが並び、しっかり“登場”を待つ体制を整える。その姿が何とも頼もしい。
そんなファンの前に飛び出した4人は1曲目からブラジリアン・ファンクを取り入れた「BAKUON -爆音-」で強烈なカウンターをかまし、一撃で会場の空気が一変。力強いビートを刻むダンスと求心力のある4人のパワーヴォイスでボルテージを跳ね上げ、最前列のLOVEREDはもちろん、それまでゆったりとほかのアーティストの音楽を聴いていた観客たちも思わず立ち上がる。そのままの勢いで突入した「ROLLIN' STONES」では拳を突き上げ、アグレッシブなアクトを連打。最後はRYOJIが観客を包み込むように両手を広げながら歌い上げ、客席はその大きな懐へ完全に“持っていかれた”状態に。だが、彼らの真骨頂を見せつけたのはアカペラから始まった「Frozen Butterfly」だろう。後日に行ったインタビューで「WHHのステージのいちばんの強みはアカペラ」と彼ら自身が話していたとおり、無音の中で響きわたる繊細で深みのある歌声が、重なり合いながら4人の輪郭をくっきりと浮かび上がらせていく。そこから一転、GHEEのラップでガツンとぶち上げるメリハリがまた快感で、光と影が一瞬で切り替わるドラマティックなコントラストを見せてくれた。


そのあとのMCは「今日は楽しんでますか?」(RYOJI)、「Nice to meet you〜」(SUZUKI)、「RAP担当のGHEEです!」(GHEE)、「“くっく”と呼んでください」(HIROTO)と、それぞれが英語と日本語を交えたトークで自己紹介。英語力はもちろん、堂々としたコミュニケーションスキルはアッパレで、海外でもアウェイの場数を踏み鍛えられてきた筋力の強さを感じた。
後半は新曲「Marmalade」をサプライズで披露。背中をそっと押してくれる歌詞のメッセージを甘くほろ苦く聴かせるハーモニーで会場はもう“沁み沁み”。ラベンダーとオレンジが混ざるライティングも相まって切なく懐かしく、でも温かな色彩を帯びた曲の世界観にすっぽりくるまれた感覚になっていく。続く「Pink Flash Lights」はガラリと方向転換し、「もっと声がほしい!」「まだ元気ありますか!」と煽りアッパーモードへ。ハイトーン、ファルセット、ウィスパー、グルーヴィ……と、4人の歌声のいいとこどりを詰め込んだ歌割りは贅沢の極みで、〈Addiction〉のリリックでパツッと切れる締めがまたカッコよすぎる。トリは「Bossa Bosa」。目覚まし時計のアラームの音を合図に高速ダンスがスタート。全員で横移動する独特な振りや轟くように差し込まれるニワトリの「コケコッコー!」の効果音など、遊び心炸裂の楽しいステージングで怒涛のWHHワールドに突入。ラストはスタイリッシュなスローモーションダンスを披露し、約20分とコンパクトだが多彩でハイカロリーなパフォーマンスを見せ切った。
インタビューで「音楽って、知らない人たちも楽しんでこそ」(SUZUKI)と話していた彼ら。その言葉を体現した今回のショーケースライヴは、どんな場所でも誰が見ていても自分たちのエンタメを貫く、WHHのソウルが詰まったステージだった。


Photography_塩崎亨
Text_若松正子

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