FANTASTICSヴォーカル・中島颯太が出演する『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』が7月4日(金)より全国ロードショー。2024年1月、東海テレビ・フジテレビ系の土ドラ枠で放送された『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(通称:“おっパン”)は、世間の古い常識や偏見で凝り固まった昭和の“おっさん”がLGBTQ+、推し活、二次元LOVE、メンズブラ……といった新しい“常識”に出会ったことで、少しずつアップデートしていくロールプレイング・ドラマとして、Z世代を中心に多方面で大きな話題を呼んだ。「全おじさんが見て、アップデ-トすべし!」とSNSを沸かせた“おっパン”が、ついにスクリーンに進出。今回は主役・沖田誠を演じる原田泰造と、誠が自身の考えをアップデートするきっかけとなった五十嵐大地を演じる中島颯太が作品の魅力や役柄などを語った対談をお届けする。
原田泰造(以下原田):ドラマでアップデートしきったと思っていたんですけど、まだしきってなかったのかって(笑)。
中島颯太(以下中島): (笑)
原田:映画では、誠も家族も新しい悩みを抱えているし、大地くんもまたひとつ壁を乗り越えないといけない。ちゃんと構成された作品で、読んでいて楽しかったです。
中島:今回はオリジナルストーリー。どんな展開なんだろうとワクワクしながら読みました。読んだら「やっぱり“おっパン”だな」と感じましたし、「この言葉すごくいいな」と思うような言葉もいたるところにありました。ストーリーも魅力的で、脚本を読んだ時点で「これはもう確実に素敵な作品になるな」と感じました。
原田:ドラマをやっていたときの沖田誠のままでしたね。「ここをこうしよう」とかそういうものはなくて、自然な感じで入っていきました。楽しかったです。
中島:わかります! ドラマが終わってから、映画のクランクインまで1年以上空いていたんですが、同じチームで撮れたからか、1年以上空いている気がしなくて。監督が「お帰り!」と言って迎えてくださるなかでクランクインしたんですよ。その雰囲気も“おっパン”そのままだったので、「やっぱこれだよな」とずっと感じながら撮っていました。
原田:なんか……、(中島を見て)あっ、どうぞ。
中島:毎回、僕が先にしゃべることになっているんですよ(笑)。
原田:颯太くんがしゃべってる間に僕が考えるっていう(笑)。
中島:いろんな世代の人と交流することでいろんな常識を知ることができるし、お互いの角度から見たものを共有し合えるというのがすごく素敵だなと思います。だけど僕自身、本当は年齢や世代ってあんまり関係ないと思っていて。年齢関係なく好きなものがあればつながることができるし、お互いを尊敬し合って、好きなものを尊重できる関係が世代関係なく築けたらいいんじゃないかなと思います。
原田:同じですね。……(中島のほうを見て)「同じですね」って言うと「あ〜」って顔をするんですよ(笑)。
中島:ちょっと楽してるのかなって思ってしまいました(笑)。
原田:でも、本当に同じで。それこそ颯太くんは大人だし、いろんなことを教えてくれるしね。逆にこっちが教えることなんて何もない。だから話していて楽だし、歳とかあんまり関係ないんだなって思った。僕より上の世代も、ある程度超えると、みんな同期みたいな感じになってくるし。楽しいですよ。
原田:それはもう、颯太くんがさすがなんです。LDHで上下関係がしっかり入っているから。僕もEXILEになった気持ち(笑)。
中島:えっ、そこまででした!?(笑)
中島:本当に学ぶことだらけでした。僕は“おっパン”が初の連続ドラマ単独出演作品だったので、演技も含めて緊張していたんですけど、泰造さんが“沖田誠”としてそこにいて。僕の発信した言葉が、リハーサルと本番で違ったら、ちゃんとそれに対して返してくださる。だから僕もそれに対して返したいって思いました。沖田家の愛犬・カルロスが急に走り出しちゃったら、一旦ついていって、戻ってきてから話し始めたり。その場で生まれる演技をすごく大切にされている方だなと思いました。全部が沖田誠だからできる動きとか演技プランで、「すごいな」と思うし、一緒にやっていて爆笑するほどおもしろかったり、でも大事なシーンは心に来たりして。「いろいろと考えてやられているんだな」ということを感じました。
原田:颯太くんは「ドラマ初めてです」って言っていたけど、撮影に入った瞬間「こいつ嘘ついたな」と思うくらい上手かった。上手いっていうか、大地くんがちゃんと入っているから何をやっても全部大地くんで。迷いがないからすごくやりやすかった。
中島:うわぁ、うれしいです。
原田:颯太くんのすごいところがあって……。役者さんって、みんながそうなのかはわからないけど、いつもハテナが残った状態で終わると思うの。「今の、もっとできたかな?」とか。そんななか、颯太くんは「あー、やばい、今のカッコ良かったなー」って、聞こえるか聞こえないかくらいの距離で言ってくれるの。褒め上手。だから現場の役者さんたちはやりやすいと思う。
中島:いやいや! 本当に良すぎて言っちゃっているだけだと思います。おもしろかったら「今のおもしろすぎる!」って言っていたし。二宮崇監督もそうで。「今の表情いいね」とか「おもしろい」とか言ってくれるので。そう考えると、二宮監督が“おっパン”の雰囲気を作ってくださっていた感じがしますね。
中島:大地くんはみんなが「頼っていいんだ」って思えるような人でありたいと思ったので、セリフの裏にある思いは考えながらも、力強く明るく「大地くんになら託してもいいかな」って思えるくらい頼りがいのある人でいる、ということを意識しながら演じさせていただきました。
中島:似ているというか……、たぶん僕が「こういう人になりたいな」って思う人が大地くんみたいな人ですね。
原田:似てる! 漫画の爽やかな大地くんと、颯太くんの爽やかさもマッチしていて、いい感じ。原作と違うのは円先輩とカップルになったときのデカさくらい(笑)。でもそれはそれでいい感じだよね。
中島:うれしいです。
原田:誠は昭和的な考えの古い男だったところから、大地くんから吸収してアップデートしていくことをモットーにしている男。そこは自分にも矢印を向けながら演じさせてもらいました。
原田:自分ではそんなに堅物ではない男だと思っているんだけど……、似ているところもあるのかな、どうだろう。演じていてしっくりくる部分もあったり。「これは無理あるな」って思ったりもするけど……、わからないけど、やっていて楽しいですね。
中島:誠さんは大地くんからいろいろなものを吸収していきますけど、そういう吸収するところや好奇心旺盛なところは似ているなと思いました。セットを見て「これ何?」って聞いたりしていて。そういう姿が、年下の大地くんに相談して吸収していく誠さんみたいだなと思いました。
中島:原作者の練馬ジムさんが現場に来てくださったんです、ドラマのときも映画のときも。そこで「大地くんが私たちのイメージどおり」ということを直接言っていただいたのですが、それが本当にうれしくて。
原田:へぇ、すごい!
中島:「ひとつだけ……、大地くんは歌が下手なんですけど(笑)。それ以外は私たちの作ったイメージのとおりに演じていただいてうれしかったです」って言っていただけたのはメチャクチャうれしかったです。
原田:それはうれしいね。僕はさっきも話したとおり、颯太くんが褒めてくれたのがうれしかったですね。やっぱり褒められるとうれしいよね!
中島:でも人の前で褒めちゃいけないんですよね。今回の映画で「今の若い世代は、人の前で褒められるのをよく思わない」っていうことも知ったので。
原田:そうだよね〜。
中島:僕はもともとすごくポジティブで。親がそうだったから、あんまり悩まなかったタイプなんですよね。だから大地くんとそこは似ているのかなと。大地くんはたぶんこれまでにいろいろ言われて乗り越えて強くなったんだと思うんですけど、僕は昔から親に本当に「ええようになるよ」ってずっと言われて、ポジティブに前向きに育てられたので。だから好きを貫くことに対して悩んだことがないんです。好きだから音楽をやって、アーティストとして届けられる立場になった。俳優業としても“おっパン”に出させていただいて、作品を通して素敵なことを発信できていて。好きだから楽しく突き進んでこられたなという感覚ですね。親に感謝です。
原田:僕も同じで……(笑)。部活もバイトも続かなくて、この職業だけ続いているの。と言っても、「続ける」とかを意識したこともないんだけど。あ、でも居酒屋の「村さ来」のバイトだけは何年か続いた(笑)。そこで奥さんと出会ったの。
中島:そうなんですね!
原田:うん。でも、人生でいちばん続いているのはネプチューン。好きだから続いているんだと思う。楽しいしね。
原田:たぶん。好きなことしかやってないんだと思う。
中島:すごく大きいですね。“おっパン”に出たことで「もっと演技をしたい」と思えましたし、「これからもこういう作品を作りたい」と思いました。今後、初心に戻るのが大地くんで良かったなというか。迷ったときに「“おっパン”を思い出せばいいんだ」って思える作品です。そういう作品に出会えたというのはすごくありがたいことですし、それがさらにいい形で映画化されて、本当にご褒美のようなものです。今後も大地くんを軸に頑張れたらなと思っています。
原田:僕も大好きな作品です。自分が出られたこともすごくうれしくて、本当にキャスティングしてくれた人に感謝しています。まさか映画になるなんて、初めましてのときには思わなかったよね。
中島:本当にそうです。
原田:でもあのときに、もし映画になるって知っていたら、もうちょっと緊張してたね(笑)。
中島:そうですね(笑)。
中島:カメラが趣味なので、カメラの技術をもっと上げていきたいですね。
中島:はい、撮影の合間の休み時間にふたりで撮りに行きました。彼はカメラの連載を持っていたりして、すごく上手なので、いろいろ教えていただきました。
原田:僕は一人旅を一回もしたことがないから、一人旅をしてみたい。
中島:いいですね!
原田:一人旅したことある?
中島:あります。
原田:どこ行った?
中島:箱根とか行きました。
原田:ひとりで?
中島:はい。
原田:海外は?
中島:海外はないですね。
原田:まずは日本だね。飛行機のチケットの取り方もわからないから……。
中島:僕も確かに飛行機はわからないかもです……。海外は僕もひとりは無理ですね。
原田:でしょ? だからちょっとずつね。
原田:奥さんがよく一人旅をする人で、いろんなところに行くの。それを見て「すげぇな」と思って、俺もいつか挑戦したいなって。
中島:箱根はすごくいいと思います。ちょっと遠出だし、自然もあるし、温泉もサウナもあるし。でも17時くらいにはお店が閉まっちゃうので気をつけてください。
原田:泊まるから大丈夫だよ。……えっ、日帰りだと思った?
中島:はい、僕は日帰りで行ったので。
原田:えー、ぷらっと箱根に行って帰ってきたの? それ、旅じゃないよ!(笑)
中島:旅ですよ!
原田:まぁ、考えは人それぞれだもんな。でもそれくらいだったら俺もしたことあるよ、55歳だもん、俺!(笑) 泊まる旅がしたいの!
中島:僕も宿泊をする一人旅はないですね……(笑)。確かに僕もそれはやってみたいです。
原田:でしょ!
Photography_河合克成(株式会社125)
Text_小林千絵
MOVIE Information
7月4日(金)より全国ロードショー
出演:原田泰造
中島颯太(FANTASTICS) 城桧吏 大原梓 東啓介 / 松下由樹 / 富田靖子 ほか
原作:「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」練馬ジム(「LINE マンガ」連載)
監督:二宮崇
脚本:藤井清美
音楽:鈴木ヤスヨシ
主題歌:「青春」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment
オープニング:「アプデライフ」FANTASTICS rhythm zone
挿入歌:「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」ウルフルズ( Getting Better / Victor Entertainment )
製作:映画「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」製作委員会
制作:東海テレビ放送The icon
制作協力:ヒューマックスエンタテインメント
製作幹事・配給:ギャガ
©練馬ジム | LINEマンガ・2025 映画「おっパン」製作委員会

『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』の脚本を読んだ印象を教えてください。
原田泰造(以下原田):ドラマでアップデートしきったと思っていたんですけど、まだしきってなかったのかって(笑)。
中島颯太(以下中島): (笑)
原田:映画では、誠も家族も新しい悩みを抱えているし、大地くんもまたひとつ壁を乗り越えないといけない。ちゃんと構成された作品で、読んでいて楽しかったです。
中島:今回はオリジナルストーリー。どんな展開なんだろうとワクワクしながら読みました。読んだら「やっぱり“おっパン”だな」と感じましたし、「この言葉すごくいいな」と思うような言葉もいたるところにありました。ストーリーも魅力的で、脚本を読んだ時点で「これはもう確実に素敵な作品になるな」と感じました。
そのうえでどのように撮影に挑みましたか?
原田:ドラマをやっていたときの沖田誠のままでしたね。「ここをこうしよう」とかそういうものはなくて、自然な感じで入っていきました。楽しかったです。
中島:わかります! ドラマが終わってから、映画のクランクインまで1年以上空いていたんですが、同じチームで撮れたからか、1年以上空いている気がしなくて。監督が「お帰り!」と言って迎えてくださるなかでクランクインしたんですよ。その雰囲気も“おっパン”そのままだったので、「やっぱこれだよな」とずっと感じながら撮っていました。
“おっパン”は誠と大地の友情も、見どころのひとつです。おふたりは、世代を飛び越えた交流の素晴らしさをどのように感じていますか?
原田:なんか……、(中島を見て)あっ、どうぞ。
中島:毎回、僕が先にしゃべることになっているんですよ(笑)。
原田:颯太くんがしゃべってる間に僕が考えるっていう(笑)。
中島:いろんな世代の人と交流することでいろんな常識を知ることができるし、お互いの角度から見たものを共有し合えるというのがすごく素敵だなと思います。だけど僕自身、本当は年齢や世代ってあんまり関係ないと思っていて。年齢関係なく好きなものがあればつながることができるし、お互いを尊敬し合って、好きなものを尊重できる関係が世代関係なく築けたらいいんじゃないかなと思います。
原田:同じですね。……(中島のほうを見て)「同じですね」って言うと「あ〜」って顔をするんですよ(笑)。
中島:ちょっと楽してるのかなって思ってしまいました(笑)。
原田:でも、本当に同じで。それこそ颯太くんは大人だし、いろんなことを教えてくれるしね。逆にこっちが教えることなんて何もない。だから話していて楽だし、歳とかあんまり関係ないんだなって思った。僕より上の世代も、ある程度超えると、みんな同期みたいな感じになってくるし。楽しいですよ。
実際、おふたりも一緒にいてリラックスしているように見えます。
原田:それはもう、颯太くんがさすがなんです。LDHで上下関係がしっかり入っているから。僕もEXILEになった気持ち(笑)。
中島:えっ、そこまででした!?(笑)
そんな素敵な関係のおふたりですが、ドラマ、映画と共演して俳優としてのお互いの印象はどのようなものでしたか?
中島:本当に学ぶことだらけでした。僕は“おっパン”が初の連続ドラマ単独出演作品だったので、演技も含めて緊張していたんですけど、泰造さんが“沖田誠”としてそこにいて。僕の発信した言葉が、リハーサルと本番で違ったら、ちゃんとそれに対して返してくださる。だから僕もそれに対して返したいって思いました。沖田家の愛犬・カルロスが急に走り出しちゃったら、一旦ついていって、戻ってきてから話し始めたり。その場で生まれる演技をすごく大切にされている方だなと思いました。全部が沖田誠だからできる動きとか演技プランで、「すごいな」と思うし、一緒にやっていて爆笑するほどおもしろかったり、でも大事なシーンは心に来たりして。「いろいろと考えてやられているんだな」ということを感じました。
原田:颯太くんは「ドラマ初めてです」って言っていたけど、撮影に入った瞬間「こいつ嘘ついたな」と思うくらい上手かった。上手いっていうか、大地くんがちゃんと入っているから何をやっても全部大地くんで。迷いがないからすごくやりやすかった。
中島:うわぁ、うれしいです。
原田:颯太くんのすごいところがあって……。役者さんって、みんながそうなのかはわからないけど、いつもハテナが残った状態で終わると思うの。「今の、もっとできたかな?」とか。そんななか、颯太くんは「あー、やばい、今のカッコ良かったなー」って、聞こえるか聞こえないかくらいの距離で言ってくれるの。褒め上手。だから現場の役者さんたちはやりやすいと思う。
中島さん、そこは意図的だったのでしょうか?
中島:いやいや! 本当に良すぎて言っちゃっているだけだと思います。おもしろかったら「今のおもしろすぎる!」って言っていたし。二宮崇監督もそうで。「今の表情いいね」とか「おもしろい」とか言ってくれるので。そう考えると、二宮監督が“おっパン”の雰囲気を作ってくださっていた感じがしますね。
原田さんは沖田誠、中島さんは五十嵐大地を演じました。それぞれ演じるうえではどのようなことを大切にしていましたか?
中島:大地くんはみんなが「頼っていいんだ」って思えるような人でありたいと思ったので、セリフの裏にある思いは考えながらも、力強く明るく「大地くんになら託してもいいかな」って思えるくらい頼りがいのある人でいる、ということを意識しながら演じさせていただきました。
はたから見ると、中島さんにすごく合っている役だなと思うのですが、ご自身ではどう思いますか?
中島:似ているというか……、たぶん僕が「こういう人になりたいな」って思う人が大地くんみたいな人ですね。
原田さんから見て、中島さんと大地くんは似ていると感じますか?
原田:似てる! 漫画の爽やかな大地くんと、颯太くんの爽やかさもマッチしていて、いい感じ。原作と違うのは円先輩とカップルになったときのデカさくらい(笑)。でもそれはそれでいい感じだよね。
中島:うれしいです。
原田さんは誠を演じるうえで、どのようなことを大切にしていましたか?
原田:誠は昭和的な考えの古い男だったところから、大地くんから吸収してアップデートしていくことをモットーにしている男。そこは自分にも矢印を向けながら演じさせてもらいました。
ご自身と似ているなと感じるところはありますか?
原田:自分ではそんなに堅物ではない男だと思っているんだけど……、似ているところもあるのかな、どうだろう。演じていてしっくりくる部分もあったり。「これは無理あるな」って思ったりもするけど……、わからないけど、やっていて楽しいですね。
中島さんから見て、誠と原田さんが似ているなと感じるところはありますか?
中島:誠さんは大地くんからいろいろなものを吸収していきますけど、そういう吸収するところや好奇心旺盛なところは似ているなと思いました。セットを見て「これ何?」って聞いたりしていて。そういう姿が、年下の大地くんに相談して吸収していく誠さんみたいだなと思いました。
今回の映画の撮影期間に、どなたかにもらってうれしかった言葉や印象的な言葉があれば教えてください。
中島:原作者の練馬ジムさんが現場に来てくださったんです、ドラマのときも映画のときも。そこで「大地くんが私たちのイメージどおり」ということを直接言っていただいたのですが、それが本当にうれしくて。
原田:へぇ、すごい!
中島:「ひとつだけ……、大地くんは歌が下手なんですけど(笑)。それ以外は私たちの作ったイメージのとおりに演じていただいてうれしかったです」って言っていただけたのはメチャクチャうれしかったです。
原田:それはうれしいね。僕はさっきも話したとおり、颯太くんが褒めてくれたのがうれしかったですね。やっぱり褒められるとうれしいよね!
中島:でも人の前で褒めちゃいけないんですよね。今回の映画で「今の若い世代は、人の前で褒められるのをよく思わない」っていうことも知ったので。
原田:そうだよね〜。
さっそくおふたりもアップデートしていますね。“おっパン”の登場人物たちは自分の“好き”に忠実です。おふたりはご自身の“好き”をお仕事にされましたが、好きを貫くなかで困難や壁はありましたか? またそのときはどのように乗り越えましたか?
中島:僕はもともとすごくポジティブで。親がそうだったから、あんまり悩まなかったタイプなんですよね。だから大地くんとそこは似ているのかなと。大地くんはたぶんこれまでにいろいろ言われて乗り越えて強くなったんだと思うんですけど、僕は昔から親に本当に「ええようになるよ」ってずっと言われて、ポジティブに前向きに育てられたので。だから好きを貫くことに対して悩んだことがないんです。好きだから音楽をやって、アーティストとして届けられる立場になった。俳優業としても“おっパン”に出させていただいて、作品を通して素敵なことを発信できていて。好きだから楽しく突き進んでこられたなという感覚ですね。親に感謝です。
原田:僕も同じで……(笑)。部活もバイトも続かなくて、この職業だけ続いているの。と言っても、「続ける」とかを意識したこともないんだけど。あ、でも居酒屋の「村さ来」のバイトだけは何年か続いた(笑)。そこで奥さんと出会ったの。
中島:そうなんですね!
原田:うん。でも、人生でいちばん続いているのはネプチューン。好きだから続いているんだと思う。楽しいしね。
その困難なことがあったとしても、困難とは感じないと。
原田:たぶん。好きなことしかやってないんだと思う。
中島さんは『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』が初めての連続ドラマ単独出演でしたが、おふたりにとって、この『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』という作品や、それぞれが演じた役というのは、ご自身のキャリアにどのような影響を与えましたか?
中島:すごく大きいですね。“おっパン”に出たことで「もっと演技をしたい」と思えましたし、「これからもこういう作品を作りたい」と思いました。今後、初心に戻るのが大地くんで良かったなというか。迷ったときに「“おっパン”を思い出せばいいんだ」って思える作品です。そういう作品に出会えたというのはすごくありがたいことですし、それがさらにいい形で映画化されて、本当にご褒美のようなものです。今後も大地くんを軸に頑張れたらなと思っています。
原田:僕も大好きな作品です。自分が出られたこともすごくうれしくて、本当にキャスティングしてくれた人に感謝しています。まさか映画になるなんて、初めましてのときには思わなかったよね。
中島:本当にそうです。
原田:でもあのときに、もし映画になるって知っていたら、もうちょっと緊張してたね(笑)。
中島:そうですね(笑)。
では最後に、今、おふたりがアップデートしたいことや挑戦したいことを教えてください。
中島:カメラが趣味なので、カメラの技術をもっと上げていきたいですね。
本作の水族館の撮影のときに、円先輩役の東啓介さんとおふたりでカメラを持って撮影していたそうですね。
中島:はい、撮影の合間の休み時間にふたりで撮りに行きました。彼はカメラの連載を持っていたりして、すごく上手なので、いろいろ教えていただきました。
原田:僕は一人旅を一回もしたことがないから、一人旅をしてみたい。
中島:いいですね!
原田:一人旅したことある?
中島:あります。
原田:どこ行った?
中島:箱根とか行きました。
原田:ひとりで?
中島:はい。
原田:海外は?
中島:海外はないですね。
原田さんは一人旅をするなら海外に?
原田:まずは日本だね。飛行機のチケットの取り方もわからないから……。
中島:僕も確かに飛行機はわからないかもです……。海外は僕もひとりは無理ですね。
原田:でしょ? だからちょっとずつね。
一人旅に挑戦してみたいと思うきっかけは何かあったのでしょうか?
原田:奥さんがよく一人旅をする人で、いろんなところに行くの。それを見て「すげぇな」と思って、俺もいつか挑戦したいなって。
一人旅の先輩である中島さんのおすすめスポットはありますか?
中島:箱根はすごくいいと思います。ちょっと遠出だし、自然もあるし、温泉もサウナもあるし。でも17時くらいにはお店が閉まっちゃうので気をつけてください。
原田:泊まるから大丈夫だよ。……えっ、日帰りだと思った?
中島:はい、僕は日帰りで行ったので。
原田:えー、ぷらっと箱根に行って帰ってきたの? それ、旅じゃないよ!(笑)
中島:旅ですよ!
原田:まぁ、考えは人それぞれだもんな。でもそれくらいだったら俺もしたことあるよ、55歳だもん、俺!(笑) 泊まる旅がしたいの!
中島:僕も宿泊をする一人旅はないですね……(笑)。確かに僕もそれはやってみたいです。
原田:でしょ!
おふたりとも、宿泊を伴う一人旅というアップデートの可能性が広がりましたね!
Photography_河合克成(株式会社125)
Text_小林千絵
MOVIE Information
『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
7月4日(金)より全国ロードショー
出演:原田泰造
中島颯太(FANTASTICS) 城桧吏 大原梓 東啓介 / 松下由樹 / 富田靖子 ほか
原作:「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」練馬ジム(「LINE マンガ」連載)
監督:二宮崇
脚本:藤井清美
音楽:鈴木ヤスヨシ
主題歌:「青春」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment
オープニング:「アプデライフ」FANTASTICS rhythm zone
挿入歌:「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」ウルフルズ( Getting Better / Victor Entertainment )
製作:映画「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」製作委員会
制作:東海テレビ放送The icon
制作協力:ヒューマックスエンタテインメント
製作幹事・配給:ギャガ
©練馬ジム | LINEマンガ・2025 映画「おっパン」製作委員会