GENERATIONSメンバープロデュース楽曲配信プロジェクト『PRODUCE 6IX COLORS』企画第4弾は小森隼プロデュース「MY GENERATION」。本楽曲は、プロデューサー小森が10代のころから好きだというASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正⽂をサウンドプロデューサーに迎え、初夏にピッタリな爽やかでポップな楽曲に仕上がった。ダンスミュージックとロックサウンドを融合し、⽣きる⼒強さと希望を感じさせる一曲となっている。
小森のライフワークである“ラジオ”をキーに、我々をどのように楽しませてくれるのか。
テーマは早々に決まっていて。ひとつは、GENERATIONSとしてキャリアを積み重ねていくなかで音楽フェスに出させていただく機会が増えて、“ボーイズグループ”“ダンスヴォーカルグループ”というものに馴染みがない界隈の方々にも少しずつGENERATIONSというものを受け入れてもらえるようになっている実感があって。だから今回、ひとりずつ楽曲をプロデュースすると決まったときに、僕はバンドマンの方に楽曲制作をお願いしようということは最初から決めていました。そして、エールを届ける曲、勇気やパワーを送れるような曲にしようと思っていました。
はい。ロックバンドを好きな人に知ってもらえるきっかけを作りたいと思ったから。それから、自分自身が10代のころにロックバンドやJ-POPに救われてきたから。エールを届けたいというのも、そこからですね。自分がそういう音楽からエールをもらってきたから、自分が作る曲もそういうものがいいなって。
僕は10代のころからASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きで。今回の作りたいテーマや届けたい想い、「バンドマンに楽曲を」という条件は、すべてゴッチ(後藤)さんだったらかなえられると思ったんです。それに、僕が10代から好きなアーティストと一緒に音楽を作ることができたら、その「エールを届けたい」とか「勇気を与えたい」というテーマも、さらに意味を持つなって。
そうです、そうです。「頑張り続けた先にはそういう未来もあるよ」って体現できたら一番説得力がある。その姿を見てもらって、「頑張るって素敵だな」ということが伝わったらいいなという想いもあってゴッチさんにお願いしました。
リモートで楽曲の方向性や歌詞のテイストなどを相談させてもらいました。僕の中に細かくイメージがあったので「アジカンのこういう曲の雰囲気で、歌詞はこういうメッセージを込めたくて」みたいな……。その打ち合わせをもとにゴッチさんがデモを作ってくれました。
僕は“踊れる邦ロック”が作りたかったんです。ロックバンドを好きな日本人ってすごく多いじゃないですか。実際にサブスクのランキングを見ても、今はトップ10のうちのほとんどがMrs. GREEN APPLEだったりするし、ロックフェスには何万人もの人が来るし。だから「“聞こえる音は耳馴染みのあるロックサウンドで、目で見るとボーイズグループのパフォーマンス”というものを作りたいんです」という話をさせてもらいました。
感動しました、普通にファンなので。しかもデモ音源の仮歌はゴッチさんの声で!
はい。「これはプロデューサーの特権だな」と思いながら(笑)。しかも最初の打ち合わせで僕がフワーッと伝えたことをゴッチさんが丁寧にキャッチしてくれたんだなと感じられる楽曲で。ラジオ(『SCHOOL OF LOCK!』)が終わって、家に帰って自分のデスクで聴いたんですが、すごくテンションが上がりましたね。深夜に何度も聴きました。
何のオーダーもしていないです。歌割りも含めてふたりなりにGENERATIONSの歌として守りたいものもあるだろうし。レコーディングスタジオの端っこで、ふたりがレコーディングする姿をずっと見ていました。龍友くんは、僕がいることすら気付かなかったんじゃないかな。
新鮮ですごくおもしろかったです。ゴッチさんの歌声はロックですけど、ふたりがいつも歌っているのはポップス。だから、そのロックサウンドをどうやってジェネに昇華しようかとか、「このふたりだからこそのニュアンスってどう出すのがいいんだろうか」と悩みながらレコーディングするふたりを見るのはすごく新鮮でした。
いちばんいいです! ふたりの声が入った「MY GENERATION」がいちばんですね。
この曲のエネルギッシュな感じも表現できているし、ロックサウンドだけど、ボーイズグループとしても魅せられるパフォーマンスになっていて。やりたかった“踊れる邦ロック”が表現できるパフォーマンスに仕上がりました。
今回の「MY GENERATION」では“ラジオ”というものをすごく大事していて。というのも、僕が後藤さんと出会ったのがラジオだから。だからこの曲の初解禁もラジオなんです。
リリックビデオには、その『SCHOOL OF LOCK!』での4月29日の初解禁の映像を入れようと思っていて。「それでは聴いてください、『MY GENERATION』」と言って全国に流す瞬間をリリックビデオに入れて、そのラジオから流れてくる「MY GENERATION」を聴いた少女が動き出すというストーリーにしようと考えています。初めてそのリリックビデオを見た人は、本当に4月29日にこの世界のどこかで、たまたま「MY GENERATION」をラジオで聴いて世界が変わった女の子がいると思うかもしれない。
はい、僕にしかできないギミックです。僕自身が実際、10代のころにASIAN KUNG-FU GENERATIONに出会って、背中を押してもらったんですね。だから、たまたまの音楽の出会いで人生が変わることって本当にあると思うんです。なので、この曲ができ上がったストーリーや僕のバックボーンも含めて、リリックビデオの登場人物は10代の子にして。あと……、実はちょっとしたオマージュも入れているんです。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのミュージックビデオで、ひとりの女の子がただ走り続けているだけのものがあるんです。内容は全然違いますけど、ファンとしてちょっとそういうのも入れたりして、僕のいろんな想いがメチャクチャ詰まった映像に……、なる予定です。
ハードルがどんどん高くなっちゃって「初解禁のとき、何と紹介しようかな」とかすごく悩んでいます(笑)。この一発目の曲紹介でこの曲がヒットするかが決まるくらいの気持ちで……。でもその感じも含めて、絶対に僕以外誰にもできないギミックだから、自分の強みを出せるリリックビデオになりそうで。まだ何も撮っていない状態ですけど、現時点でもう「絶対にいいものになるな」と感じています。
はい。それこそ、「MY GENERATION」でTOKYO FMのワンデーをやらせてもらいます。GENERATIONSでワンデーをやらせてもらうのって3〜4年ぶりじゃないかな。僕たちのことを知らない人にも偶然届いてほしいという想いがあったので、そういう意味ではラジオって“偶然届く”確率って高いし、ほかのメンバーがTikTokを使ったアプローチをしたりしているのとは、また違う方法で届けられたらと思っています。
大変ですね。もう二度とやりたくない!(笑) プロデュースをひとりずつ6ヵ月連続でやって、それが形になるって、すごい奇跡だなって思うんです。全員が「GENERATIONSのために」っていう意識を共通で持っているから、それぞれのチャレンジに乗っかってくれるじゃないですか。例えば、「これはやりたくない」とか「これはGENERATIONSっぽくないよね」という意見があってもいいはずなのに、全員が「今、ジェネがこれにチャレンジするとどうなるんだろう」と思ってやれているって、結構奇跡的なことだと思うんです。だから、これはGENERATIONSだからできたけど、例えばほかのグループの楽曲をプロデュースしてくださいって言われたら、そういうハレーションが起きると思うからやりたくない。そのうえで、今GENERATIONSはすごいことをできているんだなという実感があります。
本当に。GENERATIONSってひとりのものではなく、みんなのものなので、誰かひとりが「ノー」って言ったらできない。なのに、全員が「イエス」と言える関係が、10年経ってもあるって奇跡的だなと思いますね。
それこそ10代のときに、全日制の学校に行くか、ダンス一本に決めて通信制の学校に行くかで悩んでいたんです。そのときにCMでたまたま流れてきたのがASIAN KUNG-FU GENERATIONの「マーチングバンド」で。すごくいい曲だなと思って、ちゃんと聴いてみたんです。そうしたら、すごく背中を押されて「自分の夢に突き進もう」と思えて、通信制に進むことを決めました。それがASIAN KUNG-FU GENERATIONとの出会いでもあります。
そうなんです。「MY GENERATION」の歌詞に〈きっと また巡り会える〉〈その時が僕らの日々を支えて〉とありますけど、それはもちろん人に対しても言えることですけど、“あの時の自分から、今の自分に巡り会える”という意味にも捉えられるなと思っていて。あのとき、すごく悩んだり苦労したりしていた自分が、今の自分に出会わせてくれたという考え方もできると思うんです。自分にとっては暗い時代だと思っていた時間が、今の自分を照らしてくれることもあるだろうし。そういういろんな想いが詰まった曲になりました。
6月13日、僕の30歳の誕生日に発売されるという、スーパーナルシストな1冊です(笑)。僕の今までの半生を振り返るというよりは、この30年で自分が経験したことや感じたことを経て、今の自分がどういうふうに物事を捉えているかを書いているエッセイ本です。夢について、成功と失敗について、挫折について、仕事や人間関係についてなど、いろいろなテーマについて、それぞれ「自分はこう向き合っています」というものをワーっと書いています。30歳の自分の現在地を形として残したくて作りました。全部自分で書いたんですよ!
はい。ライターさんは入れていないです。全部自分で執筆しました。ラジオが終わって、深夜から朝方まで書いていました。
それが……、ちょっと複雑だったりするんですよ。発売が発表されて、皆さんが喜んでくださっている様子を見れば見るほど「あの内容で良かったかな」とか「もうちょっとちゃんと書けたんじゃないか」「あの文章で良かったかな」という気持ちもあって。ものすごくバズってほしいけど、何もなかったように過ぎ去ってほしいと思っている自分もいたりして。そんな複雑な気持ちも新鮮なので、そんな状態を楽しんでいますけどね。とはいえ……、発売が発表されて、AmazonやHMVの予約カートが開いたのがうれしくて、自分ですぐさま1冊予約しちゃいました(笑)。
Photography_塩崎亨
Text_小林千絵
Degital Single Information
NOW ON SALE
▼「MY GENERATION」 Lyric Video
▼Steaming / Download
https://generations.lnk.to/mygeneration
小森のライフワークである“ラジオ”をキーに、我々をどのように楽しませてくれるのか。

ご自身のプロデュース曲を作るにあたり、どこから考えましたか? コンセプトや楽曲のテーマなのか、コラボアーティストなのか……。
テーマは早々に決まっていて。ひとつは、GENERATIONSとしてキャリアを積み重ねていくなかで音楽フェスに出させていただく機会が増えて、“ボーイズグループ”“ダンスヴォーカルグループ”というものに馴染みがない界隈の方々にも少しずつGENERATIONSというものを受け入れてもらえるようになっている実感があって。だから今回、ひとりずつ楽曲をプロデュースすると決まったときに、僕はバンドマンの方に楽曲制作をお願いしようということは最初から決めていました。そして、エールを届ける曲、勇気やパワーを送れるような曲にしようと思っていました。
「バンドマンに楽曲を作ってもらいたい」と思ったのは、ロックシーンに届けるために?
はい。ロックバンドを好きな人に知ってもらえるきっかけを作りたいと思ったから。それから、自分自身が10代のころにロックバンドやJ-POPに救われてきたから。エールを届けたいというのも、そこからですね。自分がそういう音楽からエールをもらってきたから、自分が作る曲もそういうものがいいなって。
では、バンドマンとしてASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんにお願いしたのはどういった経緯だったのでしょうか?
僕は10代のころからASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きで。今回の作りたいテーマや届けたい想い、「バンドマンに楽曲を」という条件は、すべてゴッチ(後藤)さんだったらかなえられると思ったんです。それに、僕が10代から好きなアーティストと一緒に音楽を作ることができたら、その「エールを届けたい」とか「勇気を与えたい」というテーマも、さらに意味を持つなって。
小森さんがその姿を見せるということで、エールを送れると。
そうです、そうです。「頑張り続けた先にはそういう未来もあるよ」って体現できたら一番説得力がある。その姿を見てもらって、「頑張るって素敵だな」ということが伝わったらいいなという想いもあってゴッチさんにお願いしました。
実際、後藤さんとはどのようなやりとりをされたのでしょうか?
リモートで楽曲の方向性や歌詞のテイストなどを相談させてもらいました。僕の中に細かくイメージがあったので「アジカンのこういう曲の雰囲気で、歌詞はこういうメッセージを込めたくて」みたいな……。その打ち合わせをもとにゴッチさんがデモを作ってくれました。
そのときどのようなオーダーをしたのか、教えてもらってもいいですか?
僕は“踊れる邦ロック”が作りたかったんです。ロックバンドを好きな日本人ってすごく多いじゃないですか。実際にサブスクのランキングを見ても、今はトップ10のうちのほとんどがMrs. GREEN APPLEだったりするし、ロックフェスには何万人もの人が来るし。だから「“聞こえる音は耳馴染みのあるロックサウンドで、目で見るとボーイズグループのパフォーマンス”というものを作りたいんです」という話をさせてもらいました。
後藤さんから上がってきたデモを聴いたときはどう思いましたか?
感動しました、普通にファンなので。しかもデモ音源の仮歌はゴッチさんの声で!
それはうれしいですね。
はい。「これはプロデューサーの特権だな」と思いながら(笑)。しかも最初の打ち合わせで僕がフワーッと伝えたことをゴッチさんが丁寧にキャッチしてくれたんだなと感じられる楽曲で。ラジオ(『SCHOOL OF LOCK!』)が終わって、家に帰って自分のデスクで聴いたんですが、すごくテンションが上がりましたね。深夜に何度も聴きました。
そこにGENERATIONSのヴォーカルが入るわけですが、数原さんと片寄さんにはどんなオーダーを?
何のオーダーもしていないです。歌割りも含めてふたりなりにGENERATIONSの歌として守りたいものもあるだろうし。レコーディングスタジオの端っこで、ふたりがレコーディングする姿をずっと見ていました。龍友くんは、僕がいることすら気付かなかったんじゃないかな。
そんなに端っこに(笑)。ご自身のプロデュース曲を、おふたりが歌っているところを見るのはいかがでしたか?
新鮮ですごくおもしろかったです。ゴッチさんの歌声はロックですけど、ふたりがいつも歌っているのはポップス。だから、そのロックサウンドをどうやってジェネに昇華しようかとか、「このふたりだからこそのニュアンスってどう出すのがいいんだろうか」と悩みながらレコーディングするふたりを見るのはすごく新鮮でした。
そんな悩む姿も見たうえで、実際にふたりのヴォーカルが入ったバージョンを聴いて、いかがですか?
いちばんいいです! ふたりの声が入った「MY GENERATION」がいちばんですね。
パフォーマンスのリハも進んでいるそうですが、パフォーマンスはどんな感じなのでしょう?
この曲のエネルギッシュな感じも表現できているし、ロックサウンドだけど、ボーイズグループとしても魅せられるパフォーマンスになっていて。やりたかった“踊れる邦ロック”が表現できるパフォーマンスに仕上がりました。
リリックビデオは鋭意制作中とのことですが(※取材は4月中旬に実施)、どんなものになりそうですか?
今回の「MY GENERATION」では“ラジオ”というものをすごく大事していて。というのも、僕が後藤さんと出会ったのがラジオだから。だからこの曲の初解禁もラジオなんです。
素敵ですね。
リリックビデオには、その『SCHOOL OF LOCK!』での4月29日の初解禁の映像を入れようと思っていて。「それでは聴いてください、『MY GENERATION』」と言って全国に流す瞬間をリリックビデオに入れて、そのラジオから流れてくる「MY GENERATION」を聴いた少女が動き出すというストーリーにしようと考えています。初めてそのリリックビデオを見た人は、本当に4月29日にこの世界のどこかで、たまたま「MY GENERATION」をラジオで聴いて世界が変わった女の子がいると思うかもしれない。
本当にほかのメンバーには作れないリリックビデオですね。
はい、僕にしかできないギミックです。僕自身が実際、10代のころにASIAN KUNG-FU GENERATIONに出会って、背中を押してもらったんですね。だから、たまたまの音楽の出会いで人生が変わることって本当にあると思うんです。なので、この曲ができ上がったストーリーや僕のバックボーンも含めて、リリックビデオの登場人物は10代の子にして。あと……、実はちょっとしたオマージュも入れているんです。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのミュージックビデオで、ひとりの女の子がただ走り続けているだけのものがあるんです。内容は全然違いますけど、ファンとしてちょっとそういうのも入れたりして、僕のいろんな想いがメチャクチャ詰まった映像に……、なる予定です。
楽しみにしています。
ハードルがどんどん高くなっちゃって「初解禁のとき、何と紹介しようかな」とかすごく悩んでいます(笑)。この一発目の曲紹介でこの曲がヒットするかが決まるくらいの気持ちで……。でもその感じも含めて、絶対に僕以外誰にもできないギミックだから、自分の強みを出せるリリックビデオになりそうで。まだ何も撮っていない状態ですけど、現時点でもう「絶対にいいものになるな」と感じています。

この曲ではラジオを大切にしているとおっしゃっていましたし、実際、今日もこのあとラジオの収録があるそうですが、プロモーションとしてもラジオには力を入れていくのでしょうか?
はい。それこそ、「MY GENERATION」でTOKYO FMのワンデーをやらせてもらいます。GENERATIONSでワンデーをやらせてもらうのって3〜4年ぶりじゃないかな。僕たちのことを知らない人にも偶然届いてほしいという想いがあったので、そういう意味ではラジオって“偶然届く”確率って高いし、ほかのメンバーがTikTokを使ったアプローチをしたりしているのとは、また違う方法で届けられたらと思っています。
そういったプロモーションも含めて、一曲ご自身でプロデュース曲を作ってみていかがでしたか?
大変ですね。もう二度とやりたくない!(笑) プロデュースをひとりずつ6ヵ月連続でやって、それが形になるって、すごい奇跡だなって思うんです。全員が「GENERATIONSのために」っていう意識を共通で持っているから、それぞれのチャレンジに乗っかってくれるじゃないですか。例えば、「これはやりたくない」とか「これはGENERATIONSっぽくないよね」という意見があってもいいはずなのに、全員が「今、ジェネがこれにチャレンジするとどうなるんだろう」と思ってやれているって、結構奇跡的なことだと思うんです。だから、これはGENERATIONSだからできたけど、例えばほかのグループの楽曲をプロデュースしてくださいって言われたら、そういうハレーションが起きると思うからやりたくない。そのうえで、今GENERATIONSはすごいことをできているんだなという実感があります。
確かに、全員が同じ方向を向いて、同じ気持ちでいるからこそできることですよね。
本当に。GENERATIONSってひとりのものではなく、みんなのものなので、誰かひとりが「ノー」って言ったらできない。なのに、全員が「イエス」と言える関係が、10年経ってもあるって奇跡的だなと思いますね。
先ほど、ご自身も10代のときにASIAN KUNG-FU GENERATIONの音楽に出会って背中を押されたとおっしゃっていましたが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとの出会いや、音楽との出会いで救われたエピソードが具体的にあれば教えてください。
それこそ10代のときに、全日制の学校に行くか、ダンス一本に決めて通信制の学校に行くかで悩んでいたんです。そのときにCMでたまたま流れてきたのがASIAN KUNG-FU GENERATIONの「マーチングバンド」で。すごくいい曲だなと思って、ちゃんと聴いてみたんです。そうしたら、すごく背中を押されて「自分の夢に突き進もう」と思えて、通信制に進むことを決めました。それがASIAN KUNG-FU GENERATIONとの出会いでもあります。
夢への道を選ぶきっかけになったといっても過言ではないですね。
そうなんです。「MY GENERATION」の歌詞に〈きっと また巡り会える〉〈その時が僕らの日々を支えて〉とありますけど、それはもちろん人に対しても言えることですけど、“あの時の自分から、今の自分に巡り会える”という意味にも捉えられるなと思っていて。あのとき、すごく悩んだり苦労したりしていた自分が、今の自分に出会わせてくれたという考え方もできると思うんです。自分にとっては暗い時代だと思っていた時間が、今の自分を照らしてくれることもあるだろうし。そういういろんな想いが詰まった曲になりました。
そして、小森さんの1st エッセイ『「大丈夫」を君に届けたい』が6月13日に発売されることが発表されました。どのような内容になっているのか、現時点で話せることを教えてください。
6月13日、僕の30歳の誕生日に発売されるという、スーパーナルシストな1冊です(笑)。僕の今までの半生を振り返るというよりは、この30年で自分が経験したことや感じたことを経て、今の自分がどういうふうに物事を捉えているかを書いているエッセイ本です。夢について、成功と失敗について、挫折について、仕事や人間関係についてなど、いろいろなテーマについて、それぞれ「自分はこう向き合っています」というものをワーっと書いています。30歳の自分の現在地を形として残したくて作りました。全部自分で書いたんですよ!
エッセイ本でよくある、長時間のインタビューをライターさんがまとめるという形ではなく、すべてご自身で?
はい。ライターさんは入れていないです。全部自分で執筆しました。ラジオが終わって、深夜から朝方まで書いていました。
そうなんですね。発売が楽しみです!
それが……、ちょっと複雑だったりするんですよ。発売が発表されて、皆さんが喜んでくださっている様子を見れば見るほど「あの内容で良かったかな」とか「もうちょっとちゃんと書けたんじゃないか」「あの文章で良かったかな」という気持ちもあって。ものすごくバズってほしいけど、何もなかったように過ぎ去ってほしいと思っている自分もいたりして。そんな複雑な気持ちも新鮮なので、そんな状態を楽しんでいますけどね。とはいえ……、発売が発表されて、AmazonやHMVの予約カートが開いたのがうれしくて、自分ですぐさま1冊予約しちゃいました(笑)。

Photography_塩崎亨
Text_小林千絵
Degital Single Information
「MY GENERATION」
NOW ON SALE▼「MY GENERATION」 Lyric Video
▼Steaming / Download
https://generations.lnk.to/mygeneration