2025.1.8

刺激最優先
LIL LEAGUE

  • LIL LEAGUE FC対象
  • 一部フリー
2025年の幕開けを飾る4th シングル「刺激最優先」を1月8日にリリースしたLIL LEAGUE。さまざまなジャンルを飛び越え、縦横無尽に展開するトラックに乗せて日本語・英語・韓国語を織り交ぜたアグレッシブなラップを披露する本楽曲は、常に進化することを追求している6人の“今”を表現した作品となっている。耳に残る刺激的な楽曲のほか、優しく包み込んでくれるようなメロディに心温まる楽曲まで、収録全4曲について存分に語ってもらった。

前作「Youth Spark」から約半年。早くも新たなシングル「刺激最優先」のリリースを迎えました。今回の作品はどのようなパッケージになっていますか?


岡尾真虎(以下岡尾):2024年はアルバム『TRICKSTER』のリード曲「Lollipop」からスタートして、LIL LEAGUEの“表と裏”の“裏”面を表現してきました。活動の中で生じる不安などを曝け出していって、3rdシングル「Youth Spark」からはそういった経験を経たうえで光を見つけ出して、また新たな境地へたどりついた一年になりました。4thシングル「刺激最優先」では、“表と裏”を経験したあとの僕たちが今何を表現したいのか、LIL LEAGUEが何を最優先に音楽活動をしていくのかということが詰まっていて、それがタイトルに表れています。リード楽曲「刺激最優先」は、LIL LEAGUEの楽曲としても、“音楽”としても、すごく新しい聴き心地になっていますし、楽曲構成も皆様の想定外のものになっていると思います。ワード自体は、夢を伝えている歌詞だったり、若者のイメージが強いと思いますが、ハタチを迎えたメンバーもいるので、大人な言葉も増えてきたりもしていて、いろいろなものが詰まったシングルですね。「刺激最優先」という、新たな僕たちの姿から、「Homeboys」という、変わらず成長・進化していく僕たちの姿も見られる構成になっています。

岩城星那(以下岩城) :2023年のデビューから“LIL LEAGUEらしさ”とか“LIL LEAGUEの魅力”って何だろうって考えてきたんですけど、支えてくださるLIL Friendsの皆さんや周りにいるスタッフさんたちのおかげで僕たち自身がそれを理解できて、LIL LEAGUEにしかできない表現は何なのかを自覚できたからこそ、4thシングルに「刺激最優先」というタイトルをつけることができたんだと思います。今回収録している4曲には、メンバー自身が依頼して制作していただいた楽曲だったり、メンバー自身がタイトルを考えてスタッフさんと一緒に作っていった楽曲があったりして、LIL LEAGUEというグループに対してメンバー自身が“自分たちに今できることは? 魅力って?”と自問自答した結果、「今の自分たちのMAXってこれだよね」ってまとまったものが今回、作品として形になりました。僕たちがこれから活動していくうえで、2025年はここからさらに突き詰めていく年にするという決意を表すために、まずは刺激の強い「刺激最優先」をリード曲として掲げたという感じです。

今作も全4曲収録されています。リード曲「刺激最優先」は改めてどんな楽曲ですか?


百田隼麻(以下百田):今回のシングル収録曲も含めたLIL LEAGUEの全楽曲の中でも、いちばんクレイジーでインパクトが強い楽曲になっています。タイトルからして刺激を感じていただけると思うんですけど、僕たちもこれまでの楽曲とは一味違うなと感じながらパフォーマンスしています。「刺激最優先」をパフォーマンスする際は、そのクレイジーさを意識するようにしていて、今回のツアー『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』の顔としてもブチ上がれる楽曲になっています。

中村竜大(以下中村):楽曲としては、トレンドを押さえている要素もあれば、革新的な曲構成だったりもしています。最初に曲をいただいたときは曲の理解に時間がかかったというか、それくらい僕たちにとって新しい挑戦でした。これを今の僕たちに提示してくださるスタッフの皆さんの「LILならいけるだろう」という、いろんな想いも詰めて表現しているので、僕たちも「自分たちが知らないところまで行き切ろう」っていう気持ちをこの楽曲に詰め込みました。ちゃんとメンバーそれぞれの“個”が立つ楽曲になったと思います。振りも、シンプルだけど斬新で、それでいてスキルフルな部分も垣間見える感じで、全部が絶妙なんです。(タイミングや想いが)重なったからこそ、今この楽曲をリリースできたのかなって思います。

では、2曲目「ビビデバビデブー」はいかがですか?


難波碧空(以下難波):今作はstyさんが手がけてくださいました。styさんは、僕たち自身も聴いてきたLDHの楽曲をたくさん手がけてこられた方。代表的な楽曲だと、三代目 J SOUL BROTHERSさんの「R.Y.U.S.E.I」などを制作された方なので、まさかこうして僕たちが4thシングルの中で作品をご一緒できるなんて、すごく光栄です。「ビビデバビデブー」は僕たちの楽曲の中でもいちばんのパーティチューンになっていて、今まわっているツアーの中でも、皆さんと僕たちで一緒に盛り上がれる作品。この楽曲は、ライヴなどでの皆さんの盛り上がりによって魅力が増すと思うんですが、そこでタイトル「ビビデバビデブー」の“魔法”の意味合いがより際立ってくると思います。そういった部分で、僕たちにとっても挑戦的な楽曲になったので、これから皆さんと一緒に育てていって、盛り上がれる楽曲にしていけたらなと思います。

岩城:そのとおり!

3曲目「Homeboys」はどんな楽曲でしょう?


山田晃大(以下山田):「Homeboys」は、実家や故郷、地元の友人や故郷で一緒に過ごしていた人たちのことなどを思い浮かべることをテーマにした楽曲です。僕たちLIL LEAGUEは全員故郷が東京ではなくて、それぞれが上京してきているので、自分たちだからこそ伝えられるメッセージが込められた楽曲になっているかなと思います。歌詞の中にも〈If you’re feeling down / 合図してよ LINE / バカな話 悩みも / 全部聞きたい〉ってあるんですけど、そういう歌詞もよりリアルに発信できるのかなと。地元を離れたり、上京された方が時に淋しさを感じたり、ふと懐かしい気持ちになったときにはこの楽曲が合うんじゃないかなと思いますし、これから地元を離れるとか、今は地元にいるけどこの先の自分のビジョンを見据えて動こうとしているときでも、身近にある物・いてくれる人のことを思い返せるような楽曲として聴いていただける曲になっているかなと思います。スタッフさんからは「ゆったりとした曲調で、故郷を思い出させるような楽曲にしています」ってお話しいただいたんですが、この4曲の中に入っているからこそ、より強く“自分たちだから伝えられるメッセージ”を表現できると確信しています。ただ故郷を想う歌として聴くだけじゃなくて、僕たちのこれまでの経験とか歴史を振り返りながら聴いていただくことによって、等身大の僕たちも感じていただけるんじゃないかと思いますし、僕たちがこういった歌詞を歌う意味も伝わるんじゃないかなと。

岩城:僕は隼麻が歌う〈Rollah Coasterみたい 毎日でも忘れないよ〉っていうところがこの曲の中のお気に入りパートなんです。僕たちの楽曲「Rollah Coaster」を彷彿させるようなテイストで、キャッチーさもあり、ゆったりチルな感じもする楽曲です。制作してくださったのは、「Rollah Coaster」を作ってくださったELIONEさん。僕たちLIL LEAGUEが結成されて初めて歌った「Rollah Coaster」という楽曲タイトルをなぜこの4thシングル収録曲の歌詞に入れたのかとか、何で実家・故郷を思い出せるような楽曲をこのタイミングでシングルに落とし込んだのかって考えたとき、「刺激最優先」という決意や覚悟を持って進んでいくなかで、僕たちがきっとこの先いろんなステージに立って成長していくたびに自分たちに沁みてくる楽曲になるんだろうなと思います。ガツガツ系の楽曲で「俺らの覚悟はこれだぜ」って言うのもそうなんですけど、「Homeboys」の中で自分たちの軸とか帰る場所(HOME)が絶対にあるって言うことによって、これから見る景色や抱く夢の軸はぶれないということを伝えて、LIL Friendsの皆さんにも自分たち自身にも安心感を与えたいなという想いがあったので、このタイミングでシングルに入れたんです。

強さと優しさの両方が詰まったシングルですね。“表と裏”ではないけれど、強さがあるから優しさが引き立つし、優しさがあるからより刺激も感じられる……。


岩城:皆さん、どの曲が刺さるんですかね。楽しみです。2ndシングルのときとかはリリースイベント『LIL CARAVAN』で皆さんに「どの曲が好きですか?」って質問したりしていたんですけど。

中村:結構(票が)割れるよね。

岩城:(今回の4曲の中では)上京してきた人とかなら「Homeboys」なのかな。

岡尾:お母さん世代には「ビビデバビデブー」が結構人気だったりするみたい。

中村:わかる。うちの親も「ビビデバビデブー」がメチャクチャ好きらしい。

岩城:「刺激最優先」は初見ではわかりにくいかもしれないので、ぜひ僕たちのパフォーマンスを見て、いろんなことを感じ取ってほしいですね。

岡尾:音楽の枠から外れているもんね。いい意味でバカな曲というか、狂っている。いい意味で。

岩城:「何だこれ?」ってね。だからこそ楽しみですね。

中村:4曲がいい塩梅でバランスを取ってくれてるよね。どの楽曲が欠けてもだめ。

最後は「1番星」です。


岡尾:そうですね、「1番星」は……。

一同:(笑)

岩城:一回、真虎話してみる?(笑)

岡尾:「1番星」は僕たちメンバーの想いをスタッフさんに伝えて制作していただいた楽曲です……。“大切なものは失ってから気づく”ということがあると思うんですけど、この楽曲はそこにフォーカスしていて。アーティストとしてもそうですが、ひとりの人間として、そういう想いを持つのは皆さんと同じで、一つひとつの出来事や出会い、別れ、そういったものを通して“大切なものに気づく”ことがあります。皆さんにはそうなる前(失ってからではなく、その前)に自分の大切なものに気づいてほしいという切実な想いを込めた楽曲です。この曲は鈴木鈴木さんに提供していただいたんですが、失恋がテーマのバラードではありつつ、“失う”ことの悲しさ以上に、主人公が相手を想い応援するような楽曲になっています。失恋というテーマに共感していただける方もいらっしゃると思いますし、相手の背中を押す自分の勇気や決心といった部分も感じていただけたらと思います。

……ということですが、この楽曲の発案者である岩城さん、いかがですか?


岩城:あながち間違ってないですね(笑)。楽曲を提供していただいた鈴木鈴木さんは、僕が元々好きで、ほかのメンバーも普段から楽曲を聴いていたりして、LIL LEAGUEとしてリスペクトしている歌い手の方々なんです。あるとき僕が、「(イベントで共演してから親交のある)鈴木鈴木さんに楽曲を提供してもらいたいなと思ってるんだけど」って竜大にもメンバーにも相談して、実現した楽曲で。“失ってから初めて大切なものに気づく”という、ドラマや映画などでもよく描かれているシチュエーションを、いつか自分たちの楽曲に落とし込みたいと思っていたんです。それが今回のツアーや4thシングルというタイミングに重なって実現できた楽曲。さっき真虎も言ってくれた“ただの失恋ソングじゃない”ということにつながるんですけど、映画とかを見ていると“大切な存在だからこそ、自分が離れる”っていう感情が描かれていたりするじゃないですか。たぶんこの感情って、なる人とならない人がいると思うんですけど……。“自分が大切な人の隣にいたい”っていうことではなくて、“その人が幸せであってほしい、その人の幸せのために自分が離れる”っていう……。う〜ん。それくらいひとりの人を愛せるってすごいことじゃないですか。そういう感情を含めて形にしたかったんです。

映画好きな岩城さんだからこそ、数々の作品を見てインスピレーションを受けて、たくさんの方に伝えたい想いが生まれたんですね。


岩城:今は大切に思える人(好きな人・恋人)がいないという方でも、この楽曲を聴いて、いつかそういう相手が現れたときに、こういった感情にならないように大切にしようと思ってもらえたらなと思います。

山田:なんかしみじみしたね……。

岩城:失恋ソングってだけじゃないというのがすべて。あと、歌っていても自然と感情が入りやすい楽曲なんです。だから、カラオケとかで歌ってもらえるといいと思います。モテますよ、たぶん(笑)。

岡尾:モテる定番楽曲?(笑)

中村:でも、お勧めするとしたら、ひとりで歌わないほうがいいですよ(ひとりで歌うのは大変ですよ)。

岩城:難しいからね。でも本当に感情はのりやすいと思う。きっと誰しもが感じたことがあることだと思うから。ストーリーは対恋人への想いになっていますけど、親だったり友達だったり、聴く人によって関係性や感覚は変わってくると思います。“音楽”の基本だと思うんですけど。それをより感じていただけると思うので、ぜひカラオケで歌ってください(笑)。

さまざまな人間関係、もしかしたら物や出来事などにも当てはまりますよね。共感性が高い楽曲です。


岡尾:LDHのバラードの歴史に刻みましたよ、これは。

中村:ありがとう。

もう言い残したことはないですか?


岡尾:はい。……あ、僕が「はい」って言っちゃった(笑)。

一同:(笑)

先ほど岩城さんから「Homeboys」のお気に入りパートの話が出ましたが、皆さんの「ここが好き」パートを教えていただけますか?


岩城:はい!(挙手) 「刺激最優先」の〈けどいつもただ楽観的なわけじゃない〉っていう、中村竜大のパートですね。

中村:(笑)

岩城:(自分自身が歌っている)〈ここはカオスなエリア 最高しかないね〉だと思ったでしょ。でも僕は〈けど〜〉の一節から、「若いからって甘くみるなよ」っていうのをすごく感じるんですよね。「僕たち若いんで、全力で夢に向かって頑張ります!」じゃなくて、僕たちは“常にLIL LEAGUEって何ぞや”っていうのをバカみたいにまじめに考えているし、ハメを外して盛り上がったり遊んだりするのも、全部が本気。だから常にガチで刺激を求めているし、ガチで取り組んでいる。それが〈けどいつもただ楽観的なわけじゃない〉っていう歌詞でグッと締まる気がするので、このパートが好き。僕が暴れているところをこう、彼(中村)が支えてくれてる感じ。

いい具合にバランスを取ってくれる関係性。


岡尾:僕はやっぱり「1番星」の……。

一同:(笑)

岡尾:「1番星」のラストフレーズ〈今なら寄り添うこと、できたな。〉です。これですよね。さっき楽曲説明で「失恋ソングでありながら応援歌」って言いましたけど、でも、このラストフレーズに「応援したいけど、〈今なら寄り添うこと、できたな。〉」って未練を残しているんですよ、自分の。
(想いの熱量が声量に反映されて、末広がりに声が大きくなる)

一同:(笑)

岡尾:失恋して「あなたには幸せでいてほしい、頑張ってほしい」って思っているけど、最後にだけポロッと未練が見える。

岩城:重いよね〜(笑)。

岡尾:応援しているけど……、応援したいけど、やっぱり自分はこう思っているんだなって最後に残すっていうのがいいですよね。映画のクライマックスとかで見る感じ。

山田:じゃあ僕はそれに乗っかって「1番星」のサビ2回し目。〈魔法から抜けないよ〉です。魔法って“解ける”とか“醒める”とかじゃないですか。でも、この楽曲では〈抜けない〉んですよ。抜けないっていうことは、自分がまだ浸ってるんですよ、その気持ちに。まだあのころをどうしても引きずってるけど、魔法から抜けようとしている自分が怖いというか……。合ってる?

岩城:そうね。

山田:たぶん、いなくなった相手を思い出して、どうしても思い返しちゃって、「あのころの魔法にかかったままの自分でいたい。でも君の幸せを祈っているから」って、この一言で伝え切らない感じが好きです。

岩城:「1番星」以外も話そうか(笑)。

中村:じゃあ僕は「ビビデバビデブー」の〈Put your hands in the air〉からの一連。英語詩がきたら、そのまま英語でいきたくなるじゃないですか。そこを逆に日本語を混ぜているのが、個人的にはキャッチーでいいなと。日本語ではあるけど日本語っぽく聞こえさせないような歌い方をするのもおもしろいと思うし、レペゼンしている感じもあって好きですね。

難波:僕はいろいろあったんですけど……。「1番星」はいっぱい出てるしな……。

岩城:言っていいよ(笑)。「1番星」で好きなところあるの?

難波:ありますよ! 「1番星」メチャクチャ(好きなところ)あって、その中で絞ったのだと落ちメロ。〈無数の記憶が 綺麗に映るから / ほら、そのまま輝いて〉っていうところが好きで。さっき言っていた、普通の失恋ソングじゃないっていうところも楽曲として好きだし、でも聴いてくださる方がそういう想いをしないようにふたり(岩城・中村)が背中を押してくれて、「今のまま、そのままのあなたで輝いて」っていう歌詞になっていると思うとグッとくるものがあります。あと「Homeboys」のサビの部分。〈忙しくなっても Dear my friends / 今更 遠慮はいらないぜ〉ってところ。自分の人生の中での関わりが深い人たちとのつながりを歌っている部分だと思うので、聴いてくださる皆さんにも共感していただける部分があるんじゃないかなと思って、個人的に好きなパートです。

百田:僕、百田隼麻は「刺激最優先」……。好きというより、最初に聴いて衝撃を受けたところなんですけど。いちばん初めの切り替えの部分。僕が歌わせていただいているところからの切り替えなんですけど……。

岡尾:イントロ1〜イントロ2の部分ね。

百田:この曲を聴く前は“因数分解”(「15分」)がいちばん衝撃的だったんですよ。でも今はそれを超えて「刺激最優先」がいちばん衝撃的。聴いてくださった方はわかるかなと思うんですけど、「今回の楽曲はこういう感じなんだ」って思ってからの切り替えがすごいんですよね。気持ちも昂るところでもあるので、大好きなパートですね。

レコーディングで意識したことや挑戦したことはありますか?


難波:「刺激最優先」は楽曲プロデュース陣の中に韓国人の方がいらっしゃるんですけど、今回初めて韓国語を取り入れました。元々は違う歌詞だったんです。「刺激最優先」というタイトルもインパクトがあって、新しい楽曲にチャレンジするんだったら内容も今までにやったことがないものにしようって。じゃあ今回は韓国語を入れてみようかって、実際にレコーディングするときに決まって、その場で発音を教えていただいたりとかしながら、「今のどうでしたか?」って会話しながらレコーディングした感じです。日本語・英語以外の言語を取り入れたことで、新しい楽曲の挑戦ができてうれしかったです。今後も言語だけじゃなくて多種多様な表現にチャレンジしていきたいなと思うきっかけにもなりました。

山田:「刺激最優先」で、初めてオートチューン(音の補正や音楽効果を加えられるソフトウェア)を使いながらレコーディングに挑戦しました。これまで、ピッチ補正とかのためにオートチューンをかけることはあったんですけど、今回は初めてレコーディングをしながらの使用で。僕のイメージでは、オートチューンって歌に対してかかるものだと思っていたんですけど、かけにいくものなんだって今回教えていただいたんです。その人の声質によってかかりやすい出し方が変わってくるんですって。息遣いとか鼻にかける声なのかとか(かかる)分量が変わってくるって教えていただいたうえで実際にレコーディングしてみたら、1テイク1テイクでかかり方が違うのがわかったりして。「さっきのテイクはここが良かったけど、今のテイクは語尾の部分が良かった」とか、そういうのをたくさん実感しながらレコーディングしたので、微調整しながら挑めたということが記憶に残っています。難しさを感じながらも、新たな挑戦になったなという印象が強かったです。

中村:僕もオートチューンを使ったレコーディングが初めてで、印象に残りました。この楽曲自体、急展開の連続で、次が予測できないような展開の仕方をしているので、いつもだったら楽曲を通してひとりの人物像とかストーリーを思い描きながら歌っているんですけど、今回は逆に(楽曲)パートそれぞれに別軸・別人格でやってみようって自分の中で思ってレコーディングしました。サビだったりメロだったり……、切り替わってオートチューンだったり。そういったところで、今回は違った雰囲気で挑戦したので、すごく新鮮でしたね。

岩城:僕も「刺激最優先」。僕は基本的にレコーディングのときに、ひとつのことに集中するタイプなんですけど、今回の楽曲は何よりも刺激が最優先なので、レコーディングのときからもっと自分を解放してみようって意識していました。「ステージに立っていることを想像して歌って」ってアドバイスをいただいたので、目の前にLIL Friendsの皆さんがいたら自分は今こうなるだろうなって思いながら歌っていたんです。「刺激最優先」のおかげで、レコーディングに対する向き合い方や殻の破り方がわかったような気がします。実は「刺激最優先」のレコーディングのあと、声が出なくなっちゃったんです。それくらい、1テイク1テイクに「これが自分のすべてだ!」って魂込めてレコーディングしました。あと、「1番星」のレコーディングのときはブースの照明を暗くしました。

中村:あ、俺も一緒!

岩城:世界観がね。

中村:暗くしないとブルーな気持ちになれないなって。

岡尾:確かに、マイク下げて歌いましたね。ちょっと下を向いて……(笑)。

岩城:真虎歌ってないじゃん(笑)。

Blu-ray盤には、今回のリード曲「刺激最優先」のMusic Videoが収録されています。どのようなMVになっていますか?


岡尾:今回は、「こういうMVにしたい」っていう話をメンバー内でも事前にしてからスタッフさんに提案して、一緒に話し合いをしながら世界観を作り上げていきました。「刺激最優先」は予測不能な楽曲になっているので、衣装・メイク・セット、すべてに不思議な感じを取り入れています。“夢の中の世界”というか……。僕たちが小さくなったり、真っ赤な空間だったり。そんなカオスな空間がカッコいい。こういうテイストは「Lollipop」でもあったんですけど、この不気味な感じ、異世界観がカッコいいっていう感じで、この「刺激最優先」もカオスな中でみんながクールにカッコ良く決めている姿を撮っていただきました。無表情だったり、暴れ回ったり、本当にたくさんの刺激が詰まったMVになったなと思います。

撮影時のエピソードはありますか? 皆さん、すごく楽しそうにされていた印象ですが……。


岩城:そうですね。本当に自由だったんで、好き勝手やらせていただいたっていう感じです(笑)。

難波:監督さんが「Lollipop」を撮ってくださった方で、僕たちのことを理解してくださっているからこそ、撮影中も和気藹々としていて、一緒に作っているという感じがしました。こういうテイストの楽曲なので、「好きにやっていいよ」って言ってくださって。1カット目の撮影がアウトロの部分だったのですが、僕たちはこの楽曲に合った表現をして、最初から暴れ回ることができました(笑)。でも、「楽曲に合った表現をする」って一言で言ってしまえば単純な感じがしますが、意外と難しくて。この楽曲の持つインパクトや良さが皆さんに伝わるようにと意識して臨んでいました。エピソードではなくなっちゃいましたけど(笑)。

リリースイベント『LIL CARAVAN』も残すところ2会場。イベントはいかがですか?


岩城:前回は僕らが行くところ行くところ、雨だったけど、今回は全晴れ(笑)。

山田:今回は、前回にはなかったコーナーをやってみたりしているので、皆さんにも新たな刺激になっているんじゃないかなと。

岩城:ツアーと並行して開催しているので、パフォーマンスをどういう形でお届けするかとかもいろいろ考えて。皆さんがパフォーマンスを見たいと思ってくださる気持ちも受け取りつつ、僕たちが思うタイミングとかとも調整して臨んだ感じです。『LIL CARAVAN』はいつも皆さんとの絆が深まっているというのを感じられる場になっていますね。

中村:ツアーと並行しているぶん、すごくリアルなお声をいただけるというのはやっている側としては貴重。ライヴ会場で感じるものはもちろんありつつ、ファンの皆さんから直接いただく言葉は僕たちの背中を押してくれるものなので、引き続き後半戦もいいライヴにしたいなって改めて感じますし、ライヴ会場は皆さんに還元できる場所なので大切に頑張りたいなと思います。

岩城:なかなかそういう機会ってないもんね……。リリースイベントのいいところって、皆さんのより近くでコミュニケーションをとれて、直接声を聞けるところ。僕たちのほうから皆さんに「LIL LEAGUEの魅力って何ですか?」とか「今回の楽曲でいちばんいいのは何ですか?」とかって聞けるので、僕たちの今後の考え方とか方向性にも大きなヒントになる。あとは、足を運んでくださる皆さんの優しさを感じます。(ショッピングモールなどで開催するので)ちっちゃいお子様からご年配の方まで、気軽にきていただけるのがリリースイベントの良さでもあると思うんですよね。お子さんだと(未就学児の年齢制限で)ライヴに来れないとかっていうのもあるけど、リリースイベントではそういう子に巡り会えたりもするので、うれしいし、元気をもらえるなって思いますね。あ、あと鍛えられます。トーク力!(笑)

山田:間違いないね。

岩城:即興性とか。LIL Friendsの皆さんのいいところって、愛想笑いをしないんですよ(笑)。

百田:そう! 素直!

一同:(爆笑)

山田:本当にそのとおりなんですよ!

岩城:これはぜひ書いてほしい(笑)。LIL Friendsの皆さんって素直なんですよね。だから、おもしろくなかったら笑わないし、おもしろかったらちゃんと笑ってくれる。「自分が好きなアーティストだから」って見るのではなく、LIL Friendsはそういうところも厳しい目で見てる(笑)。

岡尾:何のフィルターもかけずに見てくれてるよね。

岩城:そう。それで僕たちが成長できているっていうのもある。だからこそ、夢をかなえるとか、次のステージを目指すっていうときに、LIL Friendsの皆さんがいてくれると「僕たち間違ってなかったんだな」って思えて、ひとつの証のように安心する。LIL Friendsの皆さんが僕たちの誇りであることの理由がそこにあるのかなと思います。僕たちがふさわしいアーティストでいられたら、素直に皆さんがついてきてくださるのかなって。

山田:「Youth Spark」のリリースイベントでは、全公演パフォーマンス楽曲を変えたんです。皆さんの反応を受けて、僕たちもいかにブラッシュアップしていくかが決まったり。皆さんの素直な反応がライヴにつながってきたりしていて、制作時とかも「LIL Friendsだったらこう反応しそうだよね」とか、「ここでアガってくれそう」って考えたりもして。アーティストから見たファンの皆さんの特性というか、“自分たちだからこそ理解できるLIL Friends”みたいなものを深掘りできる場所がリリースイベントという場でもあるのかなと思います。

『LIL CARAVAN』残り2会場でも、LIL Friendsの皆さんとたくさんの対話ができるといいですね。では、最後にメッセージをいただけますか?


山田:今回の4thシングル「刺激最優先」は、前回の「Youth Spark」から(リリース)スパンは短めだったんですが、明らかに前回とはテイストが変わっているので、「Youth Spark」を知っている方はより楽しんでいただけると思います。SNSや音楽番組などで今回LIL LEAGUEを知ったという方もたくさんいらっしゃると思うんですが、「刺激最優先」から過去の作品を遡って聴いていただくのもおもしろいのかなと思います。僕たちも、これまで皆さんに届けてきたものとは違うテイストの楽曲をステージやカメラの前で表現するということがすごく新鮮ですし、ある種の刺激的な事柄になっているなと感じます。僕たちが届ける音楽を、皆さん一人ひとりが自分なりにそのメッセージの意味を噛み砕いて受け取ってほしいなと思います。では、最後に。この4thシングルが皆さんに愛されることを願いまして……。収録されている「1番星」にかけて、名作『スター・ウォーズ』より「フォース4thと共にあらんことを」。

一同:(拍手)

山田:このネタわかってくれる人、いるかな……。


Photography_塩崎亨

※Information後にLIL LEAGUE OFFICIAL FAN CLUB限定Interviewがございます。



SINGLE Information
「刺激最優先」

NOW ON SALE


【商品情報】
①【CD+Blu-ray】RZCD-67164/B ¥8,000(税込)
②【CD ONLY】RZCD-67165 ¥1,500(税込)
※いずれも初回封入特典:トレーディングカード (全6種中1種ランダム封入)

▼収録内容
[CD] ※全形態共通
1. 刺激最優先
2. ビビデバビデブー
3. Homeboys
4. 1番星

[Blu-ray]
1. 刺激最優先 -Music Video-
2. 刺激最優先 -MV Making-
【NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024 -LIL LEAGUE-】
3. GATEWAY
4. HYPE UP
5. Lollipop
6. Beat Loud
7. 48 BARS RELAY
8. 15分 ~ YADA
9. The Walk
10. Hunter
11. Coloring Book
12. 飛龍-FeiLong-
13. タングステン ~ アイドンケア ~ Monster ~ HEAVY GAMER
14. Okay
15. Higher
16. Youth Spark

▼STREAMING & DOWNLOAD
刺激最優先 https://lilleague.lnk.to/shigekisaiyusen
ビビデバビデブー https://lilleague.lnk.to/bibbidibobbidiboo
一番星 https://lilleague.lnk.to/ichibanboshi

▼「刺激最優先」 Music Video




LIVE Information
『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』



▼日程
群馬・ベイシア文化ホール(群馬県民会館) 2024/12/21(土)  開場17:30 / 開演18:30
大阪・グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場) 2024/12/25(水)  開場17:30 / 開演18:30
京都・ロームシアター京都 2024/12/27(金)  開場17:30 / 開演18:30
愛知・愛知県芸術劇場 大ホール 2025/1/9(木)  開場17:30 / 開演18:30
静岡・静岡市民文化会館 大ホール 2025/1/19(日)  開場16:00 / 開演17:00
東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 2025/1/30(木)  開場17:30 / 開演18:30

▼チケット料金
¥8,250(チケット代¥7,500+税) ※全席指定
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/31158/

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